人生やり直したいなぁって思ったけど、転生は望んでないです。 (ページ16)

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14話ページ16

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「私の親の顔が見たいって？？残念ながら見せれませんね、死にましたもん。いませんもん。お空の上ですよ、天国。え、何？あなたも空の上に行きたいって？なるほど、そしたら私の親の顔が見えるな。どんな育て方って、父子家庭でしたよ？もう居ないけど。父さんは医者ですっごーく賢いの。あんたなんかよりずっとね。え、どうしたの？そんな怯えた顔して。まさか今更逃げ出したいとか思ってないよね？あんたから話し始めたくせに。あ、そこに窓あるけど。ここ3階だから飛び降りたら死ﾑｸﾞｯ．．．ﾝ！？」

段々と心夢に詰め寄る私を止めるようにして、後ろから口を塞がれた。

誰だよ、口塞いだやつ。

「落ち着け、A！！お前そんなポンコツやないやろ！！」

侑かよ。

私はね、キレてんの。

親を侮辱されてすっごーーーーーくイラついてんの。

「林さんも悪いわ！！コイツに喧嘩売ったら即負けるの知らんかったんか！？」

口喧嘩はお任せあれ。

誰も勝ったことないくらい、私の圧勝ッスよ。

「あ、彼方！！Aがヤバい！！」

「Aはいつもやばいよ～。でも、今回はもっとヤバそうだね。．．．何があった？」

のんびりと現れた彼方をこちらに召喚すんな、あつむん。

でも、彼方に怒られるようなことはしてない。

言っとくけど、彼方の方が怖いからね。

「林さんがAの悪口言って、そのあと親の顔が見たいわ～、どんな育て方されたんやろかって叫んだんや。そしたらAがキレ始めた」

言い方よ。

キレ始めたって、私が悪いみたいになってんじゃん。

彼方はにこりと笑って、心夢の方に向き直る。

「おれはね、Aは問題児だし悪口言われても仕方ないと思ってる。許さないけど。でもね、」

おれらの両親を侮辱するやつは、
死んじまえって思うくらい怒りが湧くね。

静かに言った。

無表情で、冷たい瞳をして。

久しぶりに見た、こんな彼方。

父親が死んで、「まだ小さいのに可哀想」って言われ続けた時の表情だ。

「お前の両親のこと侮辱されたら、お前だって嫌だろ。おれらだって人間だ。お前が嫌なことはおれらだって嫌だ。お前の身勝手な行動で傷付くやつがいるってこと、

忘れんな」

それとももう一度幼稚園に戻る？

そう彼方はニコニコ笑って、人差し指を立て提案した。

彼方恐るべし。

侑と二人で顔を見合わせ、彼方を怒らせるようなことはしないと誓ったのであった。

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