85話 ページ38
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8月末、夏休み終盤。
また合宿が行われていた。
「若葉〜！サーブ打ってくれ！今回は取ーる！！」
『何本？本数決めてた方が集中するでしょ？』
「なら10！！」
『多い気がするのは気のせい？私も暇じゃないんだよね』
「なら6！」
『…わかった』
着いて早々、駆け寄って来る西谷に呆れながらそう返した。
同じように木兎画月島に絡んでいたが、月島があっさりと練習を承諾したので、驚いていた。
サーブレシーブよりも月島が気になっている若葉は、そちらを覗きたくて仕方がない。
けれど、西谷に自分のサーブを拾えるようになってもらわないと困る。
試合が終わったあと、若葉は西谷に6本サーブを打った。
そのうち2本が当たり、1本を綺麗に拾われた。
『左に慣れてきたんじゃない？』
「いや、マグレで取れただけだ。次はちゃんと取る」
『楽しみにしてる』
烏野はこの合宿の前に春高一次予選を突破したらしい。
東京の予選も行われている。
この前あった試合ではストレートで上り詰めた。
また、9月の中旬に行なわれる試合で勝たなければ、代表決定戦の四枠に残れない。
皆、必死だ。
そうして、時間は過ぎていく。
あっという間に9月になり、試合があった。
相変わらずのリエーフのバンザイブロックに若葉は頭を抱えた。
よくもそれで試合に出してもらえるな。
センスがあるからだろうが。
『研磨、もうそろそろ速攻入れていいかも』
「…絶対？」
『やらなくてもいいよ。その代わり3セットに延びるけどね』
「……福永あたりを使えばいい？」
『そうだね、海先輩と黒尾先輩はバックアタックに使って。福永と山本は速攻で。最後にリエーフで掻き回して』
「若葉の作戦って容赦ないよね」
若葉は肩を竦めた。
どうせなら完膚なきまでに負かしたい。
それが伝わったのか孤爪はススス…と若葉から離れていった。
もちろん、猫又からの指示もある。
けれど、大抵孤爪と若葉で回っていくため、猫又はその様子を見守っているのだ。
そして、第2セット終盤。
黒尾のバックアタックが決まり、あと一点。
福永のサーブで崩し、相手のスパイクを夜久が綺麗に拾う。
孤爪はセット。
人一倍、存在感のあるリエーフがジャンプした。
その向こうでワンテンポ遅れて福永も跳ぶ。
リエーフに吊られた相手ブロック。
残念ながらトスは福永の手に吸い込まれるように上がっていく。
バシン、と音を立てて福永の放ったボールは相手コートに突き刺さったのだった。
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早夜(プロフ) - ナノハナさん» ありがとうございます！ぜひ追ってください…！あれ51話が2つありますね？？修正します！教えて下さりサンキューです！ (2月28日 15時) (
レス) id: f5ec9a9fb0 (このIDを非表示/違反報告)
ナノハナ - 続編ありがとうございます！！！！ずっと追わせていただきます！！！…51話が２つある事が気になっているんですが… (2月28日 15時) (レス) id: 137f80559f (このIDを非表示/違反報告)
早夜(プロフ) - 冴凪りつさん» ありがとうございます！ちょっと入れるはずのなかった話を入れてしまい、代表決定戦まで入るか心配になってきております。更新頑張りますね！楽しみにしていて下さい！！ (2月27日 22時) (レス) id: f5ec9a9fb0 (このIDを非表示/違反報告)
早夜(プロフ) - ふみさん» お待たせしてすみません！ガンガン更新する予定ですので楽しみに待っていただけると嬉しいです！ (2月27日 22時) (レス) id: f5ec9a9fb0 (このIDを非表示/違反報告)
冴凪りつ(プロフ) - 続編待ってました!!これからの展開すごく気になります!!更新楽しみに待ってます！ (2月27日 21時) (レス) id: c52178a352 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：早夜 | 作成日時：2024年2月26日 14時
