68話 ページ21
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『…なんでこうなったんだろう』
「ツッキー、若葉には高めのトスな。あとは全部打ってくれるから」
『ふざけんな。黒尾先輩も打つんですよ』
ハーフパンツだったのが悔やまれる。
何故、今日に限ってジャージを履かなかったのか。
溜息を吐いて、若葉は上着を脱いでリエーフに渡した。
キュッキュッとシューズを床に擦り付けて、感覚を確かめながらコートに入る。
サーブはフクロウチームから。
木兎の強烈なサーブを黒尾が拾う。
高く上がったボールを月島がセット。
少しネットに近いけれど高めのトス。
若葉はキュキュ、と音を鳴らして、ダンッと床を蹴って跳んだ。
男バレのネットも容易く超えるジャンブ。
日向と赤葦のブロックが二枚。
左には木兎が待機。
『上等…』
フッ、と声を漏らしながら左腕を迷いなく振るう。
強い音が鳴って、アタックライン手前にボールは叩きつけられた。
「やっぱすげーな」
『ツッキー、もう少しネットから離してほしい。打てるけどさ』
「…ハイ」
左腕から放たれたインナースパイク。
力強いそのスパイクは構えていた木兎でさえも取れなかった。
「すっ、げぇー！！！え、今のインナースパイク！？」
「うぉおおおお！！若葉お前っ、凄いの打つなぁぁ！！！」
『ありがとうございます』
赤葦がこちらに投げてきたボールを手に取り、サーブを打つためにエンドラインへと下がる。
両手の平の中でボールをクルクルと回転させ、床にバチンッと叩きつける。
そして頭上に放り投げ、助走をつけてジャンプ。
落ちてくるボールに向かって左腕を振り下ろせば、ボールが手に当たる感触があった。
ボールは勢いよく空気を切って行く。
誰も反応できずに床に叩きつけられたボールは、エンドラインを越えていた。
『アウトですね。すみません』
「なんでそんなに冷静なの。俺は若葉チャンが恐ろしくてたまらないヨ」
『そんなー、悲しいですぅ』
「棒読みやめて」
日向は目をがん開きさせて、未だ固まっていた。
ゆっくりと後ろを振り向けば、ボールは高く跳ねて壁に当たって跳ねて、見上げるくらい高く跳ぶ。
どれだけ力が強いのかと日向はそれを目の当たりにして、恐ろしさを感じた。
それは月島もであった。
「木兎さん、次サーブです」
「あ、俺！？そういや、あかーしは若葉のサーブ驚いてねぇな！？」
「前の合宿で若葉がサーブしてるとこ見たことあったので」
『見てたなら声かけてよ』
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早夜(プロフ) - ナノハナさん» ありがとうございます！ぜひ追ってください…！あれ51話が2つありますね？？修正します！教えて下さりサンキューです！ (2月28日 15時) (
レス) id: f5ec9a9fb0 (このIDを非表示/違反報告)
ナノハナ - 続編ありがとうございます！！！！ずっと追わせていただきます！！！…51話が２つある事が気になっているんですが… (2月28日 15時) (レス) id: 137f80559f (このIDを非表示/違反報告)
早夜(プロフ) - 冴凪りつさん» ありがとうございます！ちょっと入れるはずのなかった話を入れてしまい、代表決定戦まで入るか心配になってきております。更新頑張りますね！楽しみにしていて下さい！！ (2月27日 22時) (レス) id: f5ec9a9fb0 (このIDを非表示/違反報告)
早夜(プロフ) - ふみさん» お待たせしてすみません！ガンガン更新する予定ですので楽しみに待っていただけると嬉しいです！ (2月27日 22時) (レス) id: f5ec9a9fb0 (このIDを非表示/違反報告)
冴凪りつ(プロフ) - 続編待ってました!!これからの展開すごく気になります!!更新楽しみに待ってます！ (2月27日 21時) (レス) id: c52178a352 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：早夜 | 作成日時：2024年2月26日 14時
