50話 ページ3
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朝の食堂の奥に起こしたであろう若葉の姿は見つからず、黒尾は谷地に聞いてみることにした。
「やっちゃん、若葉どうした？起きたか？」
「あの、起きたんですけど…ものすごく機嫌を損ねたと言いますか、その、ウシワカさんに対して念仏のように文句を唱え始めまして…」
「ごめん。若葉はウシワカのことになると機嫌悪くなっからなぁ」
「いえ！そんなわけで若葉さんにはお腹すいたら来てねと伝えてあります」
まるで猛獣のような扱いに黒尾は頬を引き攣らせながら笑った。
黒尾や夜久が食べ終わる頃になっても若葉の姿は見なかった。
そして、練習が始まる数分前。
体育館の入口でキュ、とシューズを鳴らして中に入ってくる若葉の姿が見えた。
リエーフが「若葉センパイ、遅いですよ〜」と駆け寄ろうとしたが、若葉の雰囲気に珍しく空気を読めたリエーフは立ち止まった。
きゅっと結ばれた口、キリッとした眉。
そして、細められた瞳。
まるでウシワカそっくり。
違うところは赤いジャージくらい。
『遅くなってすみません。遅れた仕事は挽回しますので安心してください』
「お、おう、無理はすんなよ〜……」
身長は自分より低いのに、その威圧感に思わずたじろいだ。
空のスクイズボトルが入ったケースを軽々と持ち上げ、体育館裏の水道へと姿を消した瞬間、音駒は一斉にふぅ、と息を着いた。
「こっわ！ウシワカって実際見たらあんなんなの？」
「昨日、夜久さんが若葉泣かせたからじゃないすか！？」
「んなわけないだろ！？じゃあ、あの後なんで若葉はノリノリでサーブ打ってくれたんだよ」
「激おこ若葉」
「まあまあ、若葉もとりあえずマネ業やってくれてるから大丈夫なんじゃない？」
「…海さん、アレ見てください」
一斉に喋りだした彼ら。
芝山と犬岡が出入口の扉に隠れて若葉の様子を観察していると、突然ヒェッと声を上げて、大丈夫だろうと言った海に声をかけた。
出入口から顔がたくさん覗き込む。
水道の前に立ち、こちらには背を向けている若葉。
そして、両手にスクイズボトルを持ち、ものすごいスピードで振っていた。
目の当たりにした瞬間、シュンッと素早く頭を引っ込めて、シン…と静まった。
「よし、一発目烏野とだからな。何やってくっかわかんねぇから気をつけろー」
とりあえず若葉のことは後回しでいいだろう。
……いいのだろうか。
黒尾はハハハと曖昧な笑みを浮かべながらコートに入って行った。
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早夜(プロフ) - ナノハナさん» ありがとうございます！ぜひ追ってください…！あれ51話が2つありますね？？修正します！教えて下さりサンキューです！ (2月28日 15時) (
レス) id: f5ec9a9fb0 (このIDを非表示/違反報告)
ナノハナ - 続編ありがとうございます！！！！ずっと追わせていただきます！！！…51話が２つある事が気になっているんですが… (2月28日 15時) (レス) id: 137f80559f (このIDを非表示/違反報告)
早夜(プロフ) - 冴凪りつさん» ありがとうございます！ちょっと入れるはずのなかった話を入れてしまい、代表決定戦まで入るか心配になってきております。更新頑張りますね！楽しみにしていて下さい！！ (2月27日 22時) (レス) id: f5ec9a9fb0 (このIDを非表示/違反報告)
早夜(プロフ) - ふみさん» お待たせしてすみません！ガンガン更新する予定ですので楽しみに待っていただけると嬉しいです！ (2月27日 22時) (レス) id: f5ec9a9fb0 (このIDを非表示/違反報告)
冴凪りつ(プロフ) - 続編待ってました!!これからの展開すごく気になります!!更新楽しみに待ってます！ (2月27日 21時) (レス) id: c52178a352 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：早夜 | 作成日時：2024年2月26日 14時
