66話 ページ19
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夜、自主練の時間。
若葉は第三体育館にいた。
昨日の続きのゲームの続きを再開し、若葉はじっと見つめている。
点を決めて、若葉が得点板を捲る。
「あ、ちなみに、スパイカーと1対1の時は基本的に相手の"身体の正面"じゃなく"利き腕の正面"でブロックするといいぞ」
「おおー！なら、若葉センパイの時はいつもと逆側ってこと！？」
「そゆこと」
自分の名前が聞こえて顔をあげれば、そんな話をしていた。
若葉は思わず肩をすくめる。
「あの…一応…僕ら試合になったら敵同士ですよね。どうしてアドバイスまでしてくれるんですか……」
月島が言うことはご最もだ。
黒尾は胸に手を当てて光を纏って言う。
「僕が親切なのはいつものことです」
引いたようななんとも言えない目を向ける日向と月島に「なにもそんな目で見なくても」と黒尾は首の後ろに手を当てる。
「………"ゴミ捨て場の決戦"ってやつをさ、何とか実現したいんだよね」
その言葉に若葉は驚いた。
話を聞こうと黒尾達に近寄る。
「ウチの監督の念願だし。けど、監督はあとどんくらい現役で居られるかわかんねーしさ。それには烏野にも勝ち上がって来て貰わなきゃなんねえだろ…まぁ、俺の練習でもあるワケだし」
『私も見てみたいです。その決戦』
「若葉も言ってることだし、気にすんな」
二人してニコリと日向と月島に笑った。
そして、二人の表情から読み取れる感情。
この二人、似てる。
似てないと信じたい。
黒尾に似るくらいだったら兄に似てると言われた方が嬉しい。
まあ、そんなことはどうでも良い。
再開したゲーム。
日向がレシーブしたボールを赤葦がカバーする。
木兎にトスしたボールは少し低かったようで。
190cmの大きな壁。
木兎は打ち抜くのだろうか。それとも。
右腕を振るって、ボールが跳ね返ってくる。
日向はわざとブロックに当てたことに気づいた。
もう一回、赤葦が上げたトスで木兎はブロックを打ち抜いた。
流石、全国五大エースだと若葉は感心した。
リバウンド。
打ったら捕まる時にわざとブロックにボールを当てて、跳ね返ってきたところでもう一回攻め直すのだと木兎は日向に教える。
「床に叩きつけるだけがスパイクじゃない。落ち着いていれば戦い方は見えてくる」
若葉は静かにその言葉を噛み締めた。
打ち抜かなければ、ブロックを振り切らなければ認めて貰えない。
そう思っていた自分が馬鹿らしく感じた。
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早夜(プロフ) - ナノハナさん» ありがとうございます！ぜひ追ってください…！あれ51話が2つありますね？？修正します！教えて下さりサンキューです！ (2月28日 15時) (
レス) id: f5ec9a9fb0 (このIDを非表示/違反報告)
ナノハナ - 続編ありがとうございます！！！！ずっと追わせていただきます！！！…51話が２つある事が気になっているんですが… (2月28日 15時) (レス) id: 137f80559f (このIDを非表示/違反報告)
早夜(プロフ) - 冴凪りつさん» ありがとうございます！ちょっと入れるはずのなかった話を入れてしまい、代表決定戦まで入るか心配になってきております。更新頑張りますね！楽しみにしていて下さい！！ (2月27日 22時) (レス) id: f5ec9a9fb0 (このIDを非表示/違反報告)
早夜(プロフ) - ふみさん» お待たせしてすみません！ガンガン更新する予定ですので楽しみに待っていただけると嬉しいです！ (2月27日 22時) (レス) id: f5ec9a9fb0 (このIDを非表示/違反報告)
冴凪りつ(プロフ) - 続編待ってました!!これからの展開すごく気になります!!更新楽しみに待ってます！ (2月27日 21時) (レス) id: c52178a352 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：早夜 | 作成日時：2024年2月26日 14時
