64話 ページ17
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翌朝、パチリと目が覚めた若葉はグッと体を伸ばして布団を畳む。
薄紫のトレーニングウェア。
中学の頃から着ているこの服は、学校のカラーに合わせようと買ったやつだ。
赤になった今も変わらず着ているのは、未練タラタラだからだと言うことはわかっている。
周りのマネージャー達を起こさないように部屋を出て、昇降口まで移動した。
靴を履き替えて、屈伸やら何やらちょっとした体操をしていたら。
「はざす。早いですね」
と背後から声が聞こえ、今までにないくらい縮み上がる。
その縮み上がったままの状態で後ろをゆっくりと振り向き、肩を落とした。
『おはよう。もう少しいい声のかけ方あったよね、飛雄』
「？スミマセン」
よくわかっていない顔で首を傾げた影山を見て、若葉はため息を吐いた。
つま先を地面にトントンと叩きつけて走り出そうとすれば、いきなり腕を掴まれて、反動で後ろへと倒れる。
「大丈夫ですか！？！？」
『…お前がやったんだよ。何？私、今から走り行くんだけど』
「お、俺も着いて行っていいですか！？」
白い目で影山をじろりと見れば、影山はそんなことを言った。
思わず若葉は目をぱちぱちと瞬かせる。
そして、体は前を向いたまま、肩越しに視線だけを影山に寄越した。
『ついて来れるなら』
聞き覚えのある言葉。
どこで聞いたのか影山は頭をひねって考える。
そして思い出した。
東京に来る前、そういえばウシワカに出会った。
「ウシワカも同じこと言ってました。やっぱり兄妹なんですね」
『…それで兄妹だと思われんのなんか嫌だな』
「そうですか？でも、若葉さんはウシワカよりも親しみやすいです」
※走りながら喋っています。
『それは私に脅威的なものがないからじゃなくて？』
「キョウイ、テキ…？かはわかんないけど、若葉さんは優しいです。この前、好きな女子のタイプを聞かれたことがあるんですけど」
『言葉が難しかったからって話題変えなくていいから』
※走りながら喋っています。
「好きなタイプがわかんなくて黙ってたら、好きな人いないのかって聞かれて」
『あぁ、そう』
「好きな人もよくわかんなかったから、とりあえず俺が尊敬してる女の人は若葉さんだったので若葉さんだって答えたら驚かれました」
『ちょっっっと待て！？！？！？誰に言った、ソレ！！！！』
若葉は思わず足を止めて叫んだ。
パワーワードが出てきた。
当の本人の影山は何事かと首を傾げている。
若葉は大きく目を丸めて、冷や汗を垂らした。
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早夜(プロフ) - ナノハナさん» ありがとうございます！ぜひ追ってください…！あれ51話が2つありますね？？修正します！教えて下さりサンキューです！ (2月28日 15時) (
レス) id: f5ec9a9fb0 (このIDを非表示/違反報告)
ナノハナ - 続編ありがとうございます！！！！ずっと追わせていただきます！！！…51話が２つある事が気になっているんですが… (2月28日 15時) (レス) id: 137f80559f (このIDを非表示/違反報告)
早夜(プロフ) - 冴凪りつさん» ありがとうございます！ちょっと入れるはずのなかった話を入れてしまい、代表決定戦まで入るか心配になってきております。更新頑張りますね！楽しみにしていて下さい！！ (2月27日 22時) (レス) id: f5ec9a9fb0 (このIDを非表示/違反報告)
早夜(プロフ) - ふみさん» お待たせしてすみません！ガンガン更新する予定ですので楽しみに待っていただけると嬉しいです！ (2月27日 22時) (レス) id: f5ec9a9fb0 (このIDを非表示/違反報告)
冴凪りつ(プロフ) - 続編待ってました!!これからの展開すごく気になります!!更新楽しみに待ってます！ (2月27日 21時) (レス) id: c52178a352 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：早夜 | 作成日時：2024年2月26日 14時
