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「6、いや、7だったかなあ?おたくらのお仲間さん。これで全員?」
少女は言う
バーボンはごくりと固唾を飲んだ
正解だ
「目的は何ですか。まさか、初めからこちらを攻撃するつもりで?」
どう考えてもできすぎている。こちらは本当に取り引きさえ終われば身を引くつもりだった。それに部下を配置してはいけないなどとそんな話は聞いていない
しかし、向こうはこうなる事を分かっていたのかと思うほどあまりにも事ができすぎている。そうじゃなければ隠れていた部下全員を把握し倒してしまうなんてそんなのは不可能だ
要するに、嵌められた。だれに?
「それはそっちだろ。お前達組織は口だけは殺さないと言って欲しいものが手に入りさせすれば容赦なく手を翻す。だから、私達は予め条件を提示していたのだ!それなのに、お前らは私を初めから殺す気だったんだろう!」
思い出せ。取り引き相手は、まだ規模の小さい化学組織。報酬は金ととある情報。この取り引きを決めたのはジンだ。その媒体をバーボンに任せさせたのもジン。
まさか、ジン。報酬なんてはなから渡すつもりはなく、初めから取り引きと見せかけて例の物を手中に収められさえすれば、相手を殺すつもりだったのか。つまり、この部下もジンの息がかかったヤツらだってことか、
と、頭の回転の早いバーボンは気づいた
どうにかこの状況を打破しなければ、と頭を捻る
「待ってください。それならば貴方達も初めからこちらを信用していなかったという事にならないですか?この状況がいい証拠です。他に何人仲間が隠れているのです?これでお愛顧ですよね」
「残念ながら、お前達が提示した条件は物の個数だけだ」
クソっ!ジンの野郎!
絶対絶命だと、バーボンは思う
「なんか色々あるみたいだねー。かわいそうだけど、君ら全員今から死んじゃうから、もうどうでもいいよね」
少女はそう言うと引き金を引いた
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作者名:ミノル | 作成日時:2023年5月17日 2時