さぁ…みんなで…〝コロシアイ〟しましょう？ ―第一章― (ページ4)

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少年少女side ページ4

？side
「ここが手紙の館……」
少女は、”あの子”との記憶を思い出していた。
「名前も何もかも忘れちゃったけど、絶対に会いに行くから。だから君は私のこと、忘れないでね？」
ぎゅっと拳を握って、館へ歩き出した。

？side
「……」
館が見えた瞬間少年の体は震えていた。
「大丈夫…大丈夫。桜、待っててね。」
震える体を抑えながら、少年は館に足を進めた。

？side
「ここ…が、手紙の屋敷。」
自分は思わずそう呟いた。そうじゃないと本当に恐怖だけが自分の思考を支配しそうになって怖かったからだ。そっと手を見ると手汗が浮いていた。足もガクガクしているし思わず呟いた時の声も震えっぱなしだった。でも、それでも自分はやるしかない…！いつも自分を助けてくれた、兄ちゃんを救うためにも、ここでは自分が頑張らなくちゃ！

冷たい風が自分の後ろ髪よりも異様に長いもみあげをなびかせる。その風は、恐怖に駆られている自分をあざ笑うかのようにも思えたが、今はなぜか愛おしく感じてしまう。あまりの恐怖のために、感覚が狂ってしまったのかもしれない。

(…そういえば、着物のまま来ちゃった。髪型もそのままだし…。)

ここには自分以外も来るのかもしれない。それとも、独りぼっちなのかもしれない。だとしても、もう後戻りはできない。

自分は冷たい風に背中を押されながら手紙の屋敷へと足を運んだ。

？？side

大きな館を目の前にした

『うわぁ、おっきい』

少し、少しだけだけど怖い…

けど、夢を叶えるために、あの人が私のことを…
考えただけでわくわくしちゃう！♪

『ふふっ、』
と笑ったあと

緩んでいた頬が強ばり

『お邪魔します』

と言い

長い髪を二つに髪を結び、館の中へ入っていった

？side

薔薇を踏み潰す。
『...まぁ...そこそこの館だね。』
僕の家何個分なんだろうか。
早く奴を天に召せると思うと少し笑みがこぼれる。

『そろそろ入るか、』

震える足を動かして館に足を踏み入れた。

？side

『ふーん…此処が例の屋敷ねぇ……』

俺は、深い森の中にそびえ立つ建物を見上げ言った
此処で勝てば、俺の欲しいモノが手に入る
叶わない夢が……
よし

『…行くぞ、アベル』

俺は連れに声を掛け、屋敷へと歩を進めた

？side

大きなお屋敷が視界に映る

カインも建物をまじまじと見つめている
手紙を見た時は信じがたかったが、この建物を見てみると嘘だとは思えないな

？「…行くぞ、アベル」

名前を呼ばれ、オレもカインの後に続いた