さぁ…みんなで…〝コロシアイ〟しましょう？ー第二章ー (ページ29)

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あからさまに焦っている俺に辺りは静まり返った。迷わず俺は口を開く。

「……っ、なんで、なんでグランギル・マフィアの三大幹部(・・・・・・・・・・・・・・・)がここにいるんだよ！」

俺の言葉にざわめぎが軌道を広げた。そして、様々な反応を見せていた。
泣き叫ぶもの、信じられないというもの、逃亡を図ろうとするもの、目を見開くもの。俺と同じように、諏訪部大和に武器を向ける者もいた。

グランギル・マフィアといえば、ここ辺りの巷や海外でも有名なマフィアだ。都市東京に縄張りを持ち、史上最悪で最強の凶悪なマフィア。
昔、数あるマフィアやギャング同士での抗争が起きたのだが圧倒的力を見せつけ生き残った屈強な闇組織で、数えきれないほどの傘下の団体を抱え誰もを従えさせている。麻薬売買を初め、人体売買、闇カジノ等あらゆる財力を握り取り仕切っている。
政府が持つ一部の組織に手を伸ばしたものの、最恐すぎる故に関わりたくないと見て見ぬふりをしており事実やりたい放題の状態だ。
軍や警察でさえこれ以上被害を出すわけにはいかないと目を瞑っている。
刈ってくれる相手がおらず、草のように伸びるところまで伸び、ゆっくりと、しかし確実に絡みつく。
人殺しも躊躇なく行い、不正を犯すものは厳しく罰を与える。

其れ故、彼等に逆らって生き残った者はだれ一人とていない。
学校でも、「グランギルには関わらないように」と耳にたこができるほど程言われる。

そんな最恐と謳われるグランギル・マフィアの中でも取り分け質が違うのは――俺の目の前にたたずむ、諏訪部大和だ。
圧倒的知能を叩きつけ、グランギル・マフィアの成果の半分は彼女が挙げたものだ。何万人といるグランギル・マフィアの構成員だが、中には当然能力者がいる。だが、平然と持ち前の天才的な頭脳を叩きつけ、先回りし勝ってしまうのがこいつなのだ。
諏訪部大和が建てた作戦には一切の間違いがない。こいつの言うとおりにしておけば、全てがその通りとなる。
他にも、グランギルを例え知らなくとも諏訪部大和の血と闇のリストを見れば誰もが死にたくなる。凶悪犯という言葉では済まされない。殺人を800件以上行い、恐喝も200件以上行っている。
拷問部隊も引き受けており、情報をはかせるためや勝つためであったらどの方法でさえ躊躇なく行う。
敵味方関係なく、全員の隠しておきたい情報を握っている。