自己紹介 木葉 観月 ページ13
大和とかいう女がいきなり自己紹介を始めたせいで俺まで自己紹介しないといけないのか。
重い空気、困惑した空気、明るい空気。
沢山の空気が混ざり合い、一つの空気が出来上がっている。
非常識な人間がいる。
それも、異常な数。
｢木葉 観月·····｣
｢それで？｣
赤い鮮血がちりばめられたこの部屋は奇怪で、それもまた、美しかった。
だが、この状況は俺にとって美しくない。
｢馴れ合うつもりはない。｣
｢なぁーんだ。つまんね。｣
そのとき、一人の臆病そうなやつが独り言を言った。軽い一言。
それが自分の人生に大きく変化をあたえるなんて。
｢馴れ合うつもりはないって、バカみたい｣ﾎﾞｿｯ
｢おい。｣
｢はい！？｣ﾋﾞｸｯ
思ってもなかっただろう。
度胸のないやつが、好き勝手言って。
｢聞こえてるぞ。｣
｢え？｣
思い切り、首を刀ではねる。
噴水のような赤い血が飛び上がる。
｢お前ら、また言ったら、打ち首だ。
楽にしてやる。喜べ。｣
汚い血がついた。
気分は最悪だ。
隅に移動しよう。
そのときだった。
｢観月、やっぱり、変わってないね。
····やっぱり、君は、君だ。｣
｢っ！？｣
聞きなれた、声だった。
落ち着く、
この声の持ち主を殺したくない。
いや、殺せない。
｢なんで、だよ。｣
｢こっちの台詞だよ。｣
怒っていた。一目瞭然に。
｢僕は観月を殺したくない。
なのに、なんで来たの？｣
｢今宵は、間違っている。だから。｣
真っ直ぐ、今宵を見つめる。
｢正しにきた。だけど、今宵を殺したい訳じゃない。｣
｢そう、じゃあ、また後で。｣
遠ざかる背中を引き止めることもできない。自分に嫌気がさした
｢くそっ！｣
自分が、女であることにも。
今宵が自己紹介しているのも頭に入らなかった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 20人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
さくらだおーか。(プロフ) - みなさん、お久しぶりです。更新しましま。 (2021年5月23日 20時) (
レス) id: a15babca9c (このIDを非表示/違反報告)
さくらだおーか。(プロフ) - ルナストーンさん» 要約すると、前メモで話してた内容を非公開の小説欄でやってはどうか、ということです。実行する気は私にはありませんので気にしないでください。 (2021年3月23日 19時) (レス) id: a15babca9c (このIDを非表示/違反報告)
ルナストーン(プロフ) - すみません直します！更新します！ (2021年3月22日 22時) (レス) id: f44ffe4945 (このIDを非表示/違反報告)
あのん(プロフ) - 更新しました (2021年3月22日 22時) (レス) id: 11038d5ce4 (このIDを非表示/違反報告)
ルナストーン(プロフ) - さくらだおーか。さん» あの、すみません、いきなり何の話になっているんですか？ちょっと説明してくださると… (2021年3月22日 22時) (レス) id: f44ffe4945 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
