果てしない寂寥感 ページ10
痛々しい傷が広がっていた場所が綺麗に治り、代わりに綺麗な白い皮膚があった。
不動は慌てて自分の本体を取り出した。
破損していた箇所が、綺麗に直っていた。
「なんでだ……」
長谷部が、ぼそりと呟く。
「霊力だ」
不動が言った。
「最初は気のせいだと思ったけど、蝮に触られた瞬間、一瞬、強い霊力を感じたんだ」
じゃあ、私のせい？……だよね。
「じゃあ貴方、もしかして……」
宗三が恐る恐る私の方を見た。
人間だとバレてしまうのだろうか。まずいことになったな。
宗三が口を開いた。
「本霊ですか！？」
そっちか。
「いや、私も自分のことよく分かんないし……どうしてだろう」
しばらく、三人は私を不思議そうに見ていたが、突然、不動が吹き出した。
「まあ、分かんないなら良いよ。そこが蝮っぽい」
「そうだな。傷も治ったし、結果オーライだ」
長谷部もそう言ってくれた。
「まあ、審神者にバレないようにしなくちゃいけないことがひとつ増えましたけどね」
そう困ったように言いつつも、宗三は笑顔だった。
「そういえば、記憶を失う前の私、結構薄情な刀だったの？」
「ああ、さっきのですか。あれは冗談ですよ」
ふふっ、と宗三が笑った。
三人して質の悪い冗談だな。
私が少し怒った素振りを見せると、笑って謝られた。
バレずに済んだ。
私は、そっと胸を撫で下ろしたのと同時に、これから、ずっと彼らを騙し続けなければいけないことに気づいた。
底知れぬ不安感と孤独感に押し潰されそうだった。
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ツキアカリ - キリンの妖精、キリンロングさん» ありがとうございますm(_ _)m語彙力おばあちゃんにならないように頑張ります(？) (2019年5月18日 23時) (
レス) id: 5a16b46531 (このIDを非表示/違反報告)
キリンの妖精、キリンロング - 世代交代(？)頑張って下さい←語彙力の枯渇 (2019年5月18日 22時) (レス) id: 390c1ef0c5 (このIDを非表示/違反報告)
ツキアカリ - ふはいねこさん» 応援ありがとうございます！期待に添えられるように頑張りますね(。・ω・。)ゞ (2019年5月17日 23時) (レス) id: 5a16b46531 (このIDを非表示/違反報告)
ツキアカリ - 前作者さん» 読みました、自分の文章力でどこまでできるか分かりませんが、この作品をもっとよく出来るように頑張ります！ (2019年5月17日 22時) (レス) id: 5a16b46531 (このIDを非表示/違反報告)
ふはいねこ - ツキアカリさん» はじめまして。作者交代お疲れ様です(？) 二代目になっても応援してますね。頑張ってください。 (2019年5月17日 22時) (レス) id: 5701e6bc20 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時：2018年12月25日 22時
