目覚め ページ20
バタバタと、女中の走り回る音。
あちらこちらで響く怒声。
炎で埋め尽くされた視界の中で、彼の存在は目立っていた。
「なあ、蝮。本当の名があるんだろ?
最期に、それを呼ばせてくれないか」
耳に心地よい低い声。
彼の手に、そっと私の手を添えた。
「私の名前は……」
「大丈夫ですか?」
宗三の声で目が覚めた。
「貴方は、本霊が存在しない上、顕現されたてで不安定なんですから、無理はしないでください」
「……うん。ありがとう」
倒れる前に感じた思考の混乱は、もうなかった。
「あの後、僕たちで話し合って、貴方の霊力の源についてはノータッチで、ひとまず、貴方をこの本丸に馴染ませようと思っています」
そっか……また迷惑かけちゃったな。
「……と、言うわけで」
宗三が次の言葉を口にしようとした瞬間、扉がガラッと開いた。
「ボクの出番って訳だよ!」
乱藤四郎がいた。
「乱、もう少し待ってほしかったのですが」
「まあまあ。それじゃ、A、借りてくねー!」
そう言って、乱は私の手を引いて走り出した。
どこに行く気!?
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ツキアカリ - キリンの妖精、キリンロングさん» ありがとうございますm(_ _)m語彙力おばあちゃんにならないように頑張ります(?) (2019年5月18日 23時) (レス) id: 5a16b46531 (このIDを非表示/違反報告)
キリンの妖精、キリンロング - 世代交代(?)頑張って下さい←語彙力の枯渇 (2019年5月18日 22時) (レス) id: 390c1ef0c5 (このIDを非表示/違反報告)
ツキアカリ - ふはいねこさん» 応援ありがとうございます!期待に添えられるように頑張りますね(。・ω・。)ゞ (2019年5月17日 23時) (レス) id: 5a16b46531 (このIDを非表示/違反報告)
ツキアカリ - 前作者さん» 読みました、自分の文章力でどこまでできるか分かりませんが、この作品をもっとよく出来るように頑張ります! (2019年5月17日 22時) (レス) id: 5a16b46531 (このIDを非表示/違反報告)
ふはいねこ - ツキアカリさん» はじめまして。作者交代お疲れ様です(?) 二代目になっても応援してますね。頑張ってください。 (2019年5月17日 22時) (レス) id: 5701e6bc20 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時:2018年12月25日 22時