【男主】俺を楽しませてよ【ヒロアカ】 (ページ25)

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【君はヒーロー】ページ25

緑谷君は船から飛び出し、水面へ着地する寸前に俺も続けて船から飛び出る。
ごめんな、緑谷君君の作戦に俺は従えないよ。

「Delaware…「よいしょ」え！A君？！」

水面へ個性を発動しようとした緑谷を肩へ抱き自分の足元の水を固まらせる。
そして水面に大きな渦が起こり敵を巻き込む。

「峰田君、頑張って」

「～～～～！！うわああ！オイラだってぇぇぇえ！！！」

水面へ着地し、上にいる峰田君に声を掛けると頭のもぎもぎを精一杯投げる。
もぎもぎは渦に巻き込まれながら中心へと向かう、そして敵の体へとくっつき、敵同士をくっつかせる。

「どうして、A君、」

「緑谷君、俺は水を自由自在に操れる個性って言ったよな？なのに何で自分を犠牲にするような作戦を立てる？君の諸刃の剣をココで使うのは愚策だよ」

蛙吹さんが岸の方へと飛んでいくのでそれについて行きながら緑谷君と話す。
少し説教じみた言い方をしたら緑谷君は小さな声で「僕も、皆を守れるヒーローになりたかったから、」と呟いた。
自己犠牲、今のヒーローにはないとされる精神で周りを助けるために自分を犠牲にするその精神は中々無いものなのに君は…。

「俺みたいなのが言うのもアレだけど、緑谷君君はヒーローだよ」

「そんな、僕なんかよりもA君の方がよっぽどヒーローらしいよ、」

そんな訳ない、俺のような奴がヒーローな筈ない。
俺には他人のために自分を犠牲に気も度胸もない、そして敵へ寝返ってしまうようなヒーロー何て居ていい筈がない。

君が俺には眩しすぎるくらい明るい。

「とりあえず…助けを呼ぶのが最優先だよ
このまま水辺に沿って広場を避けて出口に向かうのが最善、」

「そうね、広間は相澤先生が敵を大勢引き付けてくれてる」

水難ゾーンの陸地にて蛙吹さんと峰田君と合流をし、離れた場所から広間を見つめる。
爆発音と土埃を見るに闘いはまだ続いているのが分かる、しかしあの人数相手に相澤さんがどれだけ耐えられるか…。

「……敵が多すぎる
先生はもちろん制圧するつもりだろうけど…、やっぱり僕らを守る為にムリを通して飛び込んだんだと思う、」

「え…？まさか緑谷バカバカバカ……」

「緑谷君、まさか……」

俺と同じように広間を見つめる緑谷君の言葉には【相澤先生を助けたい】という意思が伝わる、同じ様に意味を理解した峰田君がガタガタと震え出す。
彼は何故こんなにも自分を犠牲にしたがるのか俺には理解出来ない…。