【男主】俺を楽しませてよ【ヒロアカ】 (ページ3)

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【前方注意】ページ3

白く儚げに輝く月を隠すかのようにギラギラと賑わう街の中をAは一人歩く。
夜の街は妖しく輝き人をもおかしくしていくようだ……。

「そういえばそろそろ雄英高校の入試が始まるんだっけ…？
雄英かぁ、確かイレイザーやマイクがいたな
雄英に殴り込みにでも行こうか、いやそれよりももっと面白いこと思いついた」

Aは街中にそびえ立つ大きなビルの上にあるテレビに映る映像を見てふと思い出していた。

雄英高校は日本で一番有名な高校であり、なんと偏差値70を余裕で超えるほどの難関学校。
そこのヒーロー科をヒーローは有名な人物が多く、当然雄英に憧れるものも多い、Aも何年か前はその雄英のヒーロー科に在籍しており、首席として卒業をしていた人物だ。
当然のように卒業後はプロヒーローの仲間入りを果たしていたが、実質辞めてしまった。

「俺、もう一度雄英に入学しようかな」

理由はそう、Aのイカレた思考回路が原因だった。
思い立ったらすぐ行動をするという所もあり前を向き歩こうとした途端に、

ードンｯー

いかにもガラの悪そうな男3人組がAにぶつかってきた。
リーダー格と思われるスキンヘッドの男はAとぶつかった左肩を抑え騒ぎ出す。

「おい、どこ見て歩いてんだよ！？」
「これ折れたわぉ、どう責任とってくれるわけ？」
「今すぐ賠償金払わなきゃまずいぞー？」

3人でニヤニヤとAを囲い込み、ズルズルと路地裏に連れていかれてしまった。

「ゆ、許してくださいっ！！」
「このままだとしんじまうよ！！」

Aを取り囲んでいた3人は今、地獄絵図のような状態になっていた…。
リーダー格と思われる男は顔面が蒼白になり、目は白目を剥き、口からは泡が吹き出していた。

手下の２人は必死に土下座をし許しを乞う。
何度も何度も土下座をしたせいなのか額からは血が流れていた。

「あのさぁ、許してくださいって俺何もしてないけど？はは、そいつが勝手に泡をふいてるだけだろ？」

Aは路地裏にある木箱の上に腰を下ろし脚を組んでいる。
そう、A自身は一切彼らに触れていないのだ、急にリーダー格の男が苦しみだし泡を吹いたのだ。
心外だよと笑いながらポケットから取り出したナイフをクルクルと回し出す。

「あ、あんたの個性だろ！これ！！」

「あ、人のせいにするの？悪い子だね、そんな子にはお仕置きだよ…？」