五時間目 ページ6
【轟焦凍side】
俺は父親が嫌いだ、むしろあんなのを父親だと思いたくない程に、いや、嫌いというよりも憎んでいる。
己では平和の象徴・オールマイトを越えられないからと子供に己の夢を押し付け家族を傷付けるようなあんな男のようなヒーローには絶対になりたくないと心に決め、ヒーローになる為の最短ルートである雄英高校への入学式。
別に友達が出来ようが関係ない、ヒーローになるために俺は雄英へ来ているんだ友達ごっこをするつもりはないと思い教室の扉を開くと誰もいない。
よく見ると真ん中の席で机に伏して寝ている奴がいた、良くもまあこんなところで眠れたものだな…。
俺の席は一番後ろ、カバンを机の横に掛けていたら前のやつがいきなりびくびくと体を揺らしたのが見えて驚いた。
「お、おい 大丈夫か？」
思わず声を掛けるが返答はない、具合でも悪いのかと思い近くに行くとうなされているようだった。
起こそうか迷ったが左目にかかる髪が邪魔だろうと思い退かし耳に掛ける、思わず息を飲んだ。
髪をどかして見えた顔は色白のキレイなものだった、長いまつ毛にスラリとした鼻、形のいい薄い唇、例えるなら西洋の人形のようだった…。
毛先が緑になっている髪もサラサラと指をすり抜けてここまで完璧な容姿の女がいるのかと思う程だった。
気付けばそいつの頬や唇を指でなぞっていた。
顔を触られている感覚に沈んだ意識が上昇する、重いまぶたを開けると薄らと赤と白のシルエットが見える。
少しずつピントのあっていく視界にはハッキリと入試の時にいた赤白のイケメンが俺の顔を触っているところが見えた。
「えーっと、あの、」
「ぁ、悪い、うなされてるようだったから起こそうと思ってよ」
「あ、ありがとう 俺、風山 A 名前、聞いてもいいか？」
「轟焦凍…、お前女なのに男みたいな口調なんだな」
轟焦凍、入試の時に見たイケメンの名前だ、彼はうなされている俺を起こそうとしてくれた良い奴だ、でも、今コイツ俺の事女とか言ったよな？
「ふざけんなよ！！どっからどー見ても俺は男だ！！」
俺の外見はよく女に間違われ、女性モデルのスカウトやナンパには毎回のように遭遇する。
俺は仮にも男で女に間違えられる事がどれだけ屈辱か……！！
「わ、悪ぃ、すげえ美人だったからてっきり女だと思ってよ 機嫌損ねたなら謝る」
「……、次女とか言ったらぶっ飛ばす…」
仕方ねぇから今回だけは許してやるよ……。
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瑠七 - 作中のオーバーホールの字間違えてますよ^^* 知崎ではなく、こちらの治崎ですよ^^ (2018年4月19日 0時) (
レス) id: f4e3790bf6 (このIDを非表示/違反報告)
せーさん(プロフ) - わららさん» コメントありがとうございます！私も知崎さんが好きでして…(つω`*) 面白いだなんてありがとうございます、これからもよろしくお願いします(*^^*) (2018年2月18日 16時) (レス) id: 67dd8b59a4 (このIDを非表示/違反報告)
せーさん(プロフ) - 赤月さん» コメントありがとうございます！返信が遅くなってしまいすみません、これからもよろしくお願いします(*^^*) (2018年2月18日 16時) (レス) id: 67dd8b59a4 (このIDを非表示/違反報告)
わらら - 治崎さんが好きなのでうれしいです！ 面白い！楽しみにしてます (2018年2月17日 13時) (レス) id: 3c8a2f8e50 (このIDを非表示/違反報告)
赤月 - 続きを楽しみにしてます！ (2018年1月11日 23時) (レス) id: 699f0f5fb9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：せーさん | 作成日時：2017年12月23日 0時
