酔いどれ思惑模様【777様リクエスト：酔いどれ恋模様続編、記憶のある夢主】 ページ38
いがらっぽくて、苦くて、微かに甘い。
独特な香りに流華の意識が浮上した。
この香り…知っている。
アルコールでぐずぐずに煮詰まった脳味噌で、なんとか正体を探ろうと試みてみる。
何処で、嗅いだのだろう？
嗚呼、そっか。中也の好きな煙草だ。
彼が吸ったかどうかはすぐ分かる。だって苦いから。
…ん？
なんで、私は吸わないのに味が分かるんだ？
ばっ、と目を開けて。
『ぁぁあああああああ！』
思わず、流華は叫びながら布団を頭迄被った。
「うっせェな！何やってンだァ？」
中也は迷いなく流華が被った布団を引っぺがす。
其処で。彼女は真っ赤になって丸まっていた。
『うう、中也ぁ、もう死にたい…』
「何だァ？糞鯖みてェな事云って…」
覗き込む中也。
見上げる流華。
じっと視線が絡むと、じわり、流華の眼に涙が浮かんだ。
「おい！？」
『酔って、とんでも無い事して…もうお嫁にいけないぃぃ！』
大絶叫。
驚いて、思考を巡らせ、中也は原因を探す。
そして、はた、と思い当った。
「真逆…覚えてンのか？」
居酒屋で、酔っぱらった流華が中也に口付けを強請った事。
いつもなら、一晩寝たら綺麗さっぱり忘れてる癖に。
『うう、謝るからそっとしといてください…』
「はァ！？」
また布団の中に逃げ込もうとする流華を仰向けに転がして抑え込む。
「誰が、逃がすか…」
『離してぇ！！』
どれだけ暴れようが、女は女。
ポートマフィアの体術遣いには敵わない。
それでも抵抗する流華の上に馬乗りになって。
うっそり笑った中也は己の唇をちろり、と舐める。
「安心しろ、手前ェの嫁ぎ先は俺だ」
『ふぇ？』
「酔っぱらって口づけ強請っちまう流華でも、優しい俺は愛してるからなァ？」
その一言で、流華は察した。
今回が初犯で無かった事を。
毎度忘れていた自分に、恋人が少々お怒りだったことを。
そして。今、自分が覚えて居る事を、中也は心の底から楽しんでいる事を。
――――
リクエストを頂きました。
777様誠にありがとうございます！
このようなモノでよろしかったでしょうか？
可能であれば感想をお願いいたします。
2017年4月16日ちょこ
死人の唇【ありす様リクエスト：死人の情愛続編】→←地底の巣【世界のハテ様リクエスト：ヤンデレ中也、夢主を閉じ込める】
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ちょこ(プロフ) - メガネコさん» お待たせいたしました！其の十にてアップ完了いたしましたので、ご確認よろしくお願いいたします！ (2017年4月30日 21時) (
レス) id: 25228574eb (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ(プロフ) - 葵さん» お返事遅くなりすいません！ご確認誠にありがとうございます！わわ有難いお言葉感謝です！続編のご希望嬉しいです！4/30-5/2日頃アップにて書かせて頂きます！少々お待ちくださいませ！ (2017年4月28日 22時) (レス) id: 25228574eb (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ(プロフ) - 777さん» 某コンビニのアレですか！いいですね、羨ましい！作者田舎住まいでまだゲットできてないのです！ (2017年4月28日 22時) (レス) id: 25228574eb (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ(プロフ) - 777さん» お返事遅くなりすいません！お久しぶりです！リクエスト誠にありがとうございます！精神ごと6歳に戻った中也さんのお話ですね、畏まりました！4/30-5/2日頃アップにて書かせて頂きます！少々お待ちくださいませ！ (2017年4月28日 22時) (レス) id: 25228574eb (このIDを非表示/違反報告)
葵 - 続編ありがとうございます!!わああ!!嬉しい!! ちょこさんの中也さんが大好きです!!もしよければまた続編書いて頂けないでしょうか? (2017年4月28日 5時) (レス) id: 71981e8c07 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちょこ | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/novel/koro0311ko1/
作成日時：2017年2月25日 15時
