トマト記念日【50話記念アンケート:優しい中也と甘々】 ページ50
皆さまアンケートにご協力頂き誠にありがとうございます!
トータル60票以上を頂き、≪優しい中也と甘々≫に決定とさせて頂きました。
本当にありがとうございます!!
今後とも頑張って書いていきますので、拙い文章ではありますがお付き合いよろしくお願いいたします。
また、リクエスト等ございましたらお申しつけくださいませ!
※
靴を玄関で脱ぎ捨てて流華は真っすぐ廊下を走る。
まぁ恋人二人暮らしのマンションでは、三歩も行けばリビングの扉なのだけど。
それでも、その一歩も惜しいくらい、彼に逢いたい。
扉を開ける。勢いを殺さず床を蹴る。飛び上がるように抱き着く。
一般男性なら後頭部を強打してもおかしくない愛情表現。でも、
「危ねェだろ、莫迦」
悪態を付きながら、中也は真っすぐに立っている。
流石はポートマフィアきっての体術使い、中原中也。
『ただいま』
「おかえり」
逞しい腕に抱き締められ、何度か啄むような口付けが降ってくる。
「晩飯作ったから」
若干胸を張る中也。
云われて見れば、彼の橙がかった茶の髪は背で纏められているし、前掛けもしている。
休みだというのに、いつだって自分の為に仕込み(サプライズ)を仕掛けてくれる彼が好き。
「来い」と云われ、ついて台所についていくと、そこにパスタソースが用意されていた。
「ほれ、味見」
差し出された銀色の匙。
『え…?』
「ほら、口開けろ」
顔が真っ赤になっている。流華は自覚する。
しかし、中也はむしろそれを面白がるように笑う。
「ったく、仕方ねェなァ」
彼の、普段手袋に隠された長い指が、赤いソースを掬う。
そして。まるで紅でも差すように、彼女の唇にそっと、其れを伸ばす。
驚いて思わず声を漏らす唇に、指が押し込まれる。
甘い酸味。トマト味。嗚呼、でも其れよりも。
口内を蹂躙する指に、何方が食べられているか分からなくなる。
「は、可愛い顔してんじゃねェか」
誰のせいだ、なんて云えない。
流華の顔はパスタソースに負けないくらい、紅くなっていた。
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ひよこリュナ(プロフ) - ちょこさん» hohohoほんとですか!!!ありがとうございます!!Bダッシュで見に行きます!! (2016年7月17日 10時) (レス) id: eef97769f4 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ(プロフ) - ひよこリュナさん» リクエストありがとうございます!読んでいただけて嬉しいです!!先刻続編にアップさせて頂きましたのでご確認よろしくお願いいたします!! (2016年7月17日 10時) (レス) id: be59381d22 (このIDを非表示/違反報告)
ひよこリュナ(プロフ) - 叶わないの続きを見てみたいです!!ハッピー方面で!! (2016年7月16日 23時) (レス) id: eef97769f4 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ(プロフ) - アリスさん» リクエストありがとうございます!先刻アップさせていただきましたのでご確認ください !! ( (2016年7月11日 21時) (レス) id: be59381d22 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ(プロフ) - 麗さん» 御覧頂きありがとうございます!これからも書かせて頂きますので、またのリクエストお待ちしております! (2016年7月11日 17時) (レス) id: be59381d22 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちょこ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/novel/koro0311ko1/
作成日時:2016年6月14日 21時