彼女の耳は・・・【赤い桜模様の猫様リクエスト:夢主様に生えたケモ耳を愛でる中也】 ページ21
『中也さん、助けてください!!』
晴天の日中。ポートマフィア拠点にて。流華が長い廊下の向こうから走ってくる。
「如何した!って、なんで勝手に人の帽子被ってんだよ!?それ、俺の家の予備だろ!?」
『ごめんなさい、でも…』
ちらり、と周囲を確認する。両手でつばを抑えている辺り、どうしても脱ぎたくないらしい。
「とにかく、執務室で聞く」
今出てきたばかりの部屋に流華を押し込み、中也は自分もするり、と入ると鍵をかけた。
※
「で、如何したンだ?」
この質問はこの部屋に流華招いて既に二回目だ。生憎、元々丈夫でない中也の堪忍袋の緒はもう限界だった。
舌打ち一つ。未だ彼女が被ったままの帽子をひったくる。
『や、駄目!』
慌てる彼女。帽子を取った反動で舞う髪。そして…
「み、み…?」
『見ないでください!!』
隠そうとする手を思わず掴む。
「手前ェの異能、じゃねェのか?」
彼女、佐野流華の異能は名を≪百万回生きた猫≫という。猫に変化するそれは、情報収集に重宝され、もちろん中也も見たことがある。
しかし、こんな不完全な発現は、記憶にない。
今流華の頭上では白い三角耳がぴょこぴょこ跳ねている。
『今日の任務で接触した輩が、他人の能力を暴走させるとかいうヘンテコな奴で…』
涙目の彼女の説明によると、その能力自体が不完全で一部だけ時間限定の暴走ということだった。
『もう、こんな格好厭です!!助けてください中也さん!!』
洋袴(パンツ)に押し込まれていて今まで気づかなかったが、どうやら尻尾までご丁寧に生えている。
「…良いじゃねェか」
食欲に似た衝動が内蔵の奥からせり上がる。嗚呼、理性が吹っ飛びそうだ。
手始めに彼女の耳を唇で弄る。柔らかく食み、舐め、息を掛ける。
『ひゃん!』
なんて可愛い声を出されたら、もう止まれない。
「たっぷり可愛がってやるぜ」
低く囁いてやる。獣耳がビクリ、と震えた。
『や、でも、こんな恥ずかしい』
「似合ってるぜ?それに…こうやって俺といれば他の奴には見られない、だろ?」
建前の嘘に流される愛しい恋人を抱きしめて、獣耳の無い中也の方がよっぽど獣みたいな眼をしていた。
――――
リクエストを頂きました。
赤い桜模様の猫様誠にありがとうございます!
このようなモノでよろしかったでしょうか?
可能であれば感想をお願いいたします。
2016年6月30日ちょこ
日常に溢れる【佐久間楓様リクエスト:甘えん坊中也】→←飼育欲求
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ひよこリュナ(プロフ) - ちょこさん» hohohoほんとですか!!!ありがとうございます!!Bダッシュで見に行きます!! (2016年7月17日 10時) (レス) id: eef97769f4 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ(プロフ) - ひよこリュナさん» リクエストありがとうございます!読んでいただけて嬉しいです!!先刻続編にアップさせて頂きましたのでご確認よろしくお願いいたします!! (2016年7月17日 10時) (レス) id: be59381d22 (このIDを非表示/違反報告)
ひよこリュナ(プロフ) - 叶わないの続きを見てみたいです!!ハッピー方面で!! (2016年7月16日 23時) (レス) id: eef97769f4 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ(プロフ) - アリスさん» リクエストありがとうございます!先刻アップさせていただきましたのでご確認ください !! ( (2016年7月11日 21時) (レス) id: be59381d22 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ(プロフ) - 麗さん» 御覧頂きありがとうございます!これからも書かせて頂きますので、またのリクエストお待ちしております! (2016年7月11日 17時) (レス) id: be59381d22 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちょこ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/novel/koro0311ko1/
作成日時:2016年6月14日 21時