汚れちまったとしても ページ15
本家中原中也様の詩を一部改変して使用させていただいております
※
今宵仰せつかった任務は大掃除。煩い羽虫の殲滅。
流華は笑う。
中也と一緒の任務はいつも楽しい。
血が弾け、悲鳴が轟き、肉片が舞う。
最高じゃないか。
『中也！！楽しいね！楽しい楽しい楽しい楽しいよ！！！！』
まったく。彼奴は今自分がどんな顔をしているか知っているのだろうか。
中也は舌打ち一つして、血塗れの流華を抱き寄せる。
「落ち着け流華」
『落ち着いてるよ？私はこの上もなく』
「何処がだよ、莫迦」
涙は流さない。張り付いたみたいに笑っている。それでもこの彼女は泣いている。
「流華」
救命措置でも施すような口付け。壊れそうな流華を繋ぎ止める最終手段。
『…ありがとう、中也』
また泣きそうに笑って彼女は銃を握る手に力を籠める。
中也の背中越しに、一人。今敵が死んだ。
「しくじるなよ」
もう一度軽く、彼女に口付けて中也は地を蹴る。
汚れちまった悲しみに
今日も血潮の降りかかる
汚れちまった悲しみに
今日も弾丸さえ吹きすぎる
なンてな。
こんな残酷な毎日。頭がおかしくもなりそうだ。
それでも、手放したくないものがある。
目の前に迫った敵の頸動脈を切り裂いて、チラと確認すれば流華も生きようとしていた。
其れが、堪らなく愛おしいと思うのだ。
『中也、終わった？』
「嗚呼、完了だ」
気付けば周りは血みどろ地獄絵図。
生きて動く者は、中也と流華だけ。
凄惨で静謐(せいひつ)で、汚くて綺麗。
そんな場所で生き残って、呼吸を整えていると…まるで世界にたった二人のような錯覚。
「流華…」
相手の命を確かめるように唇を奪う。
まだ、どこか狂気を孕んでいた彼女は目を丸くして其れを受け入れる。
「悪ィ」
例え手前ェが苦しむと知っていても、もう手放せない。
愛しているんだ、もう如何しようもないくらい。
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ひよこリュナ(プロフ) - ちょこさん» hohohoほんとですか！！！ありがとうございます！！Ｂダッシュで見に行きます！！ (2016年7月17日 10時) (
レス) id: eef97769f4 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ(プロフ) - ひよこリュナさん» リクエストありがとうございます！読んでいただけて嬉しいです！！先刻続編にアップさせて頂きましたのでご確認よろしくお願いいたします！！ (2016年7月17日 10時) (レス) id: be59381d22 (このIDを非表示/違反報告)
ひよこリュナ(プロフ) - 叶わないの続きを見てみたいです！！ハッピー方面で！！ (2016年7月16日 23時) (レス) id: eef97769f4 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ(プロフ) - アリスさん» リクエストありがとうございます！先刻アップさせていただきましたのでご確認ください ！！ ( (2016年7月11日 21時) (レス) id: be59381d22 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ(プロフ) - 麗さん» 御覧頂きありがとうございます！これからも書かせて頂きますので、またのリクエストお待ちしております！ (2016年7月11日 17時) (レス) id: be59381d22 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちょこ | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/novel/koro0311ko1/
作成日時：2016年6月14日 21時
