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無実/kn ページ8
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華麗に踊る彼女を見たとき俺は、思わず拍手した。
「…ふふ、ありがとうございます。」
また踊り始めたので胡座をかいて見る。
指の先まで伸びていて、背筋もピンと伸びている。
ダンス──いや、これは舞とでも言えばええんやろか。
そんなもん全く分からん俺でも分かる。上手い。
「…どうですか？私の踊りは。」
油断しているときに声をかけられて驚いてしまう。
「う、上手い。いやっ、俺はそーゆー感じの全く分からんけどな！」
必死に身振り手振りで伝えようとする。
「こう、なんか、すごいってことは分かってん！！」
結局小学生みたいな感想になってしもた。
それでも彼女はにっこり笑って礼をする。
なんだかダンスの発表会みたいやな。見たことないけど。
「もう今日は終わり。怪しまれちゃうので。」
「まっ、また明日来るか！？」
もちろん。そう言って頷いた。
「ふふ、また会いましょうね。先輩。」
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