【d!】君の最期【短編集】 (ページ25)

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「うつさん、まだネットは騒いでますか？」

ネット系は全て見ないようにしたAちゃん。
アイドルを辞めるとの報告以来、一度も開いていないらしい。

「…せやねぇ、まだ全然騒いでる輩おるわ。」

本当は少ない。
ちょこちょこある「×月のまとめ」みたいのんで名前が上がる程度。
彼女は本当に無罪だった、って一部は気づき始めたっぽいし。

「…そう、ですか。」

もうドラマもアニメも映画も見なくなった。
そら、Aちゃんが出るはずやったドラマや映画、声優として出たことのあるアニメ。
見るのはつらいやろなぁ。

「ほら、もう病院の時間近付いてるで、支度しいや。」

「あ、ほんとだ…。ありがとうございます、いつも。」

それはこっちの台詞やで。まさか同棲するなんてビックリや。
なんて、口が裂けても言えないけど。

「好きでやってるからええんやで。」

「えへへ…。」

恥ずかしそうに笑う姿もかわいい。
アイドル辞めてくれてありがとうな。

+ + +

「死」に「社会的死を含まない」って書いてなかったんでこれも「死」です。