夢見るシエル荘４章 (ページ9)

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＃102【取って】ページ9

#You side

ちゃかと色んな話をしていたらあっという間に現場についた

すると廉が飛んできた

永「A。昨日はほんまにごめん」

『なんのこと？』

正直、ここで話しかけられてカノンちゃんにもっといやがらせされるほうが嫌だ
昨日、ちゃかが傍にいてくれて、まつくと電話して元気もらって
昨日のことは仕事の１つ。そう思うことにした

永「え？」

かなり戸惑っている様子だ

『昨日のこと？だって廉だっていいものをと思ってやったことでしょ？気にしてないよ』

永「で、でも」

正直完全に気にしていないとなると嘘になるが、
でも私の隣にはちゃかがいる

『カノンちゃんが呼んでるよ？いいの？』
遠くから廉のことを呼ぶカノンちゃんの声がする

永「今はAと話してるんや」

『私はもう話すことないけど？』

ちょっと冷たくしすぎたか？
でもさっきから凄く視線が痛い

宮「あ、A。睫毛ついてる」

『え？取って取って？』

そう言うと私たちは向き合い私が目をつむる
ちょんっと指が頬に触れる感覚と
髪の毛にも何かが触れる感覚があった

宮「いいよ、取れた」
そっと目を開ける

廉は一瞬驚いた顔をして、何か納得したかのような表情でカノンちゃんのところに行った

宮「もう大丈夫？」

『うん。ありがとう』

何でそんなに驚いてたのかな？
まぁ今はそんなこと考えたくもなかった

宮「あの人凄いな」

『え？』

ちゃかの目線の先には廉と楽しそうに話をするカノンちゃんの姿が

誰とは言わないがすぐに察した
『ああいうのがタイプ』

宮「いや、タイプというか。何か独特な感じ？」

独特な感じ？
なんだそりゃ。ちゃかもああいう子が好きなのかな。

廉はカノンちゃんに気があるのだろうか
上手くいっているんだろうか