Episode 4-トム・リドルside- ページ9
近くの空き教室から女の怒鳴り声が聞こえる。それから、落ち着いた女の声もだ。
愛しのトムがどうの、と聞こえる。
僕のことで揉めているのか？
それなら、ここで僕が出ていくと厄介なことになる。
出来ることなら面倒事には巻き込まれたくないと、その場を立ち去ろうとした。
『私は暇人でお馬鹿さんのあなた達の言うことを聞く気なんてこれっぽっちもないの。
悪かったわね』
そう言ってクスクス笑いをしたのは、言うまでもなくA・Aだった。
そして、再び怒鳴り声がし、怒鳴った女2人は杖を引き抜いた。
「A？」
咄嗟に3人の間に割り込んだ。
さっきまでのドスの効いた怒鳴り声とは打って変わって甘ったるい声で僕に話しかけてくるスリザリンの女生徒たち。
談話室で待っててくれと言うとすぐに機嫌を直して去っていった。
「A、何もされていないね？」
そう僕が聞くと、Aはあの2人にそんな度胸はないと言った。まったくその通りだ。
あの2人を挑発した理由が「どこに脳みそがあるか心配になった」だなんて真面目な顔で言うので、僕らしくもなく笑ってしまった。
僕自身、自分が笑ったことにも驚いたけど、Aが笑ったことにはもっと驚いた。花が咲くように、とはまさにこのこと。
彼女の笑いは美しかった。
でも、驚きはそれでは足りなかった。彼女が僕のことを面白いと言ったのだ。
それは、心の底から言っているようだった。
彼女は僕の周りに寄ってくる奴らとは違って、僕の本質を見てくれたようだ。
･･･彼女は中々面白い。僕の中の彼女の存在が大きくなった。
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やえもん(プロフ) - 皐月さん» うわぁ、ありがとうございます！！なんか書いてて自分の頭が心配になるけど、頑張ります！ (2017年4月17日 22時) (
レス) id: 163b626761 (このIDを非表示/違反報告)
皐月(プロフ) - 更新とってもとっても楽しみです！！頑張って下さい☆ (2017年4月17日 20時) (レス) id: f0f433f416 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：やえもん | 作成日時：2017年3月24日 11時
