優しい和南 ページ10
「…和南、大丈夫？」
「う、っん…」
「……仕事、頑張りすぎたね。ゆっくり休んで」
「ごめん……」
私の部屋のベッドで寝る彼は、MooNsの増長和南。
和南はストレスをよく溜め込むし、疲れてもしんどくても言ってくれない。
MooNsの部屋で談笑していると、少しふらついた和南の苦しそうな顔が見えて、和南に触れようとしたのにそこから逃げるように部屋を出た。
だけど、あっさり私の部屋の前あたりで捕まえ、ベッドに寝かせた訳で。
さっき計った体温計に表示された”39.5“。この数字が我慢していたことを表していた。
「……」
気づかなかった私も私なんだけどね。
エプロンを着けて、小さい鍋を出した。
「食欲、ある？」
「……わからない、」
「そっか。少しだけ作るね」
「あ、りが…っけほ、」
「無理しないで」
鍋に、昨日の残りの白米と水を少し入れて、煮詰めた。
しばらくして卵も入れて、蓋をして蒸して。
風邪薬あったかなぁ、なんて思って一度くるりとかき混ぜる。
器に移してベッドへ。
「…ん、食べれる？」
「うん…」
少し赤い顔を縦に降り、しんどそうに体を起こした。
はい、あーん、とお粥をすくってスプーンを差し出せば、更に顔が赤くなる。
「照れてるー？」
「て、照れてないよ！」
ぱくっと口の中に入れて、少し照れてると言われたのが不服だったのか眉をひそめてもぐもぐと口を動かした。
「美味しい……ありがとう、」
「ううん。私もこれぐらいやらなきゃ。」
和南のことに気付けなかったって罪悪感もあるし、と思いながら少し眉を下げて笑った。
「もしかして、自分のこと責めてる？」
MooNsメンバーをよく後ろから見ている和南には、人の心なんてお見通しなのかもしれない。
「……うん、ちょっとだけ」
また眉を下げて笑った。
でも、この表情に優しい笑みで返してくれる和南は優しくて。
「…看病してもらえるなんて、なんか独り占めしてるみたい」
体を乗り出して私の前髪をよけ、おでこにキスをした。
「なっ…」
「治ったら、口にするよ？」
くすり、と妖しくて優しい笑顔を見せて。
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でここのナタデココ(プロフ) - 魔魅流さん» コメントありがとうございます！続き待ってくださって嬉しいです！これからも頑張りますね(^^) (2017年1月7日 23時) (
レス) id: bd7da4d698 (このIDを非表示/違反報告)
魔魅流 - 頑張って下さい！続きも待ってます!! (2017年1月6日 21時) (レス) id: fec3741201 (このIDを非表示/違反報告)
でここはそらるさんが好き(プロフ) - 色米さん» 私もいきなり考えて書いたので自分でも予測してませんでした！汗 悠太くん落ちになるかはわかりませんがこれからも頑張りますので応援宜しくお願いします！ (2016年12月6日 22時) (レス) id: 7d98726b6f (このIDを非表示/違反報告)
色米 - 予測しなかった展開、ありがとうございます!!頑張ってください！ (2016年12月6日 21時) (レス) id: 16cb482b08 (このIDを非表示/違反報告)
でここはそらるさんが好き(プロフ) - りゅーちゃんさん» 面白いと言って頂けて嬉しいです！はい、これからも頑張りますね！ (2016年12月1日 6時) (レス) id: 7d98726b6f (このIDを非表示/違反報告)
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