夢小説系統短編小説集 (ページ1)

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通知（twist夢①有監督生）ページ1

夜中のオンボロ寮にて。
監督生は布団にこもって密かにスマホの電源を入れた。
スマホの画面が結露してしまうので指で拭いながら画面の明るさを最低限にした。
そして、毎日の楽しみであるとある人物へメッセージを送った。

『こんばんわ。今日は少し曇りでしたね。少し気分も曇り気味でしたが、食堂の日替わりランチが私の好物でした』
監督生はワクワクしながら画面を見つめる。
「……あ」
小さく歓喜の声を上げる。
待ち焦がれた相手からのメッセージだった。
『それはよかった』
そのメッセージといつも通りの花丸の横でニコニコ笑う可愛らしい動物のキャラクターのスタンプが送られてきた。

「……ふふ」
それだけの短文なのはきっとその人物―イデアの心遣いなのだろう。
気付いたら嫌味やらなんやらを口走ってしまうイデアは、この少しだけの会話を交わす友人を大切にしているのだろう。
その優しさは監督生に届いていた。
ほんの少しの安らぎの時間。
何も考えずにいられる、二人だけの時間。
気付いたら、監督生もイデアもお互いを想い合っていた。

『おやすみなさい。イデア先輩も、早めに寝てくださいね』
監督生はそのメッセージを送ってひっそりと呟いた。
「大好き……」
いつかそう言える日を願って。
ゆっくりと重いまぶたを閉じたのだった。