クーデレな彼らの恋模様 (ページ2)

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クーデレ日記 1 ページ2

美術室から桜を見ながら授業の話を流していた。
この授業は退屈だなぁ。と、思いながら金本(かねもと)Aは
頬杖をついた。
周りには一生懸命にノートをとる人が数人居る。
その他は小さい声で喋っていたり、落書きしている人が居る。
まぁ、それだけこの授業が退屈だということだ。
そんな時、この退屈な授業に終わりを告げるチャイムが鳴った。
そのチャイムを聞きガッツポーズをする人が大勢居る。
その中に勿論Aも含まれているが。

「いやー、お疲れ様でしたー。」
Aが教科書をまとめていると、後ろから声が聞こえた。

「あぁ、お疲れ様。」
Aはその声の主に向かって言った。

「うへー、もう疲れちゃうよねー。
　美術ってさぁ…。」
その人…海山(うなやま)あずみはため息をつきながら言った。
Aはあずみの事を『あず』と言っている。
それほ仲が良いという事だ。

「本当、そうだねー。」
Aは微笑みながら言った。
自分の教室の階まで上がり、教室に向かおうとしたその時である。

「高上(たかがみ)君スゴイっ！」
という声が自分の教室より奥の教室から聞こえる。
私の教室はＡ組と書かれている教室。
その声が聞こえる教室はＣ組と書かれている教室だ。

「高上(たかがみ)君？」
Aは顔をしかめながら言った。
まぁ、それもそのはず。
入学式から数日しか経っていなくて、
しかもAが通っていた小学校からこの中学校に来た人は数人しかいないため、
知らない人が多いのもしかたがない。

「え？高上君？あぁ、あのムッツリね。」
海山(うなやま)はそう言いながらあの人と指をさした。
そのさした方向を見れば、眼鏡をかけた少し茶色い髪の毛の男の子が居た。

「ムッツリ…って、どういう事？」
Aはそう言うと、「あぁ、国語辞典で調べてみてよ。」海山はそう言った。

「高上君、じゃあ、ココは？」
「そこはですね…。」
高上君……口調と声が独特だな。
Aはそんな事を思いながら教室に入り、国語辞典を開いた。

『むっつり
　口数が少なく無愛想な表情であるありさま。』

彼の事を少し知れた日であった――。

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