【そらのおとしもの】ある日空から前例の無い男の天使が堕ちてきた。

13.9 混沌!! ~鎮~ ページ30

『A目線でお送りします。』




凄い爆音で意識を取り戻す。

目を開くとそこにはボロボロになったイカロスが倒れていた。

あ「…イカ…ロ…ス…」

その声に気付いたのか、カオスがこちらを見る。

カ「あら、お兄ちゃん。目が覚めたの?」

カオスがこちらへ来る。

おれはもうボロボロで、戦う気力なんてもう残ってない。

と言うより、体中の関節が火傷で動かないし、おれの刀は両手剣だから右腕だけじゃあ重くて振れない。

つまり、戦うどころか動けないのだ。

カ「ねぇお兄ちゃん？」

あ「…ん…だ………よ……」

カ「お腹空いたから、お兄ちゃん食べていい?」

カオスの口からとんでもない言葉が飛んでくる。

そんなこと考えていると

カオスの鎌のような羽が振り上げられ

おれの体に

突き刺さった。

あ「…っ！」

叫ぶ気力も残っていない体から力が抜ける。

どうやらカオスがおれの核を食べているようだ。

イカロスが心配そうにこちらを見る。

イ「…A…さ…ん…」

その直後、カオスに完全に食べられたおれは動力を失い、

エンジェロイドとしての

”死”を遂げた。

おれの”焔”が消えた瞬間だった。

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