サブカメラ。 (ページ16)

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トミーside カンタカメラページ16

2ヵ月キログラム 2
｢トミーside｣のサブカメ。

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サブカメラ。

カ｢うぉえ～～……｣

なぜかハゲ企画の写真が採用された名札を外し、ホテルのベッドにぼす、と倒れ込む。

いやほんとなんでなん。バスケめっちゃ上手い兄弟の弟みたいな写真やん。トミー主体の企画だったやん。なんでこれなん。おれ髪ある方がギャグみたいになっちゃうじゃん。

もー、と声を漏らしながら、ふかふかのベッドで手足をじたばたさせる。せめてベッドのふかふかくらいは満喫して帰ってやる。

ぱた、と足を止めて、仰向けに寝返った。

英語ちょっとできるくらいじゃ、やっぱ厳しいなぁ。もっと話したいこと沢山あった。せめて英語がペラペラなら、もっと色々な人と交流できて、色々なことが吸収できたのに。

そうだ、次英語を絡めて企画できないかな……

アイデアをスマホのメモに素早く入力する。前トミーと話してた英語系の企画も、まとめて入れ込んじゃえばおもろいかも……。

日本代表YouTuberのスピーチは上手くできた。それはもう、Aちゃんに自慢したいくらい。

地獄のハッピーバースデーの夜が明けて、村行って、泊まって帰ってきて、大食い企画やって、俺だけクリエイターサミット来て、そのあとは香川行って、月末はもう幕張。去年ほど忙しくなかったのは幸いだけど、それでも十分忙しい。

そして、Aちゃんのバイト期間が終了する。

気持ちを伝え合ってちょっと油断してた。でもまだまだ、おれたちはスタートに立っただけ。

動画に関すること、楽しい。てか頭の中はずっとそれだし、続けていきたい。

そんで。

目をうるうるさせながら、おいしい、とケーキを食べるあの子を思い出す。

Aちゃんとも、楽しくいられたら。

それめっちゃ理想系じゃん。

ちょっと前まで、かぴかぴに固まって頭の中を占領していた黒い線は、この間のケーキと一緒に全部食べてしまったみたいだ。

Aちゃんの顔を思い浮かべると、モチベーションとか、勢いづいた感情がぐるぐるお腹の辺りに溜まって、何かしないと！と思える。

カ｢うわーーがんばろ！｣

ベッドから飛び起きたおれは服を脱ぎながら、ルームサービスが永遠に来るドッキリ、とか、ホテルのプールの水抜くまでに何m泳げるんだろ、とか考えては、スマホに書き留めていた。