お泊まり3日目 5 ページ42
ト「はい優勝〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!」
『えっ?ちょっとま、』
いつかの「本日の主役」タスキがかけられ、待ってましたとばかりに紙吹雪が降りしきる。いや、まんずさんめっちゃ顔に向かって投げてくるやん?思わず顔をよける私に、カンタくんがゲラゲラ笑う声が聞こえる。
ト「あっごめん、可愛すぎて優勝にしちゃったわ、けどみんな異議はないと思います、ということで豪華商品はこちら!」
ガサっとLoftの大きな紙袋を取り出したPさんが、私にそれを手渡す。
ト「お泊まりセットと、バイト期間中いつでも遊びに来ていい券でーす」
わー、と1人ガヤをやるトミーさんの拍手につられ、みんなが拍手し、口々におめでとーと言ってくれる。……そっか、1から10まで全部、ほんとに私のために。
さすがに優勝は公平に決めるのかな、と思っていたから、予想外な結果になった。
『ありがとう、ございます……!』
白と黄色の紙袋を、しわになるくらいぎゅっと抱きしめた。
・
ト「では本日はお足元の悪い中集まっていただきありがとうございましたー」
カ「うん、まあ足の踏み場がないからね、間違ってはいないね」
ト「ではAちゃんは今日は寝て、明日の朝おうちへ帰るということで。まあ明後日からまたバイトで顔は見れますけどね、じゃあ皆さんは最後のふれあいを楽しんでくださーい。では解散」
Pさんやキイチさん、まんずさんが、Aちゃん帰っちゃうのかー、寂しいな、またすぐおいでよ、今からゲームしよ、と話しかけてくれる。
カ「っあー、ゴホン、ほんとごめん、ちょっと」
カンタくんが、私の隣に立つ。背が小さいとよくいじられるが、私と比べるとやっぱり男の人だ。
カ「ちょっと色々ありまして、Aちゃんはお借りしますので……」
かなり勇気を出してくれたであろうカンタくんは、耳まで真っ赤で申し訳なさそうに笑っている。
めちゃくちゃにいじられてブーブー言われることを覚悟していたが、顔を見合わせたみんなはあーそうなんだ残念、また泊まってね、と意外とあっさり引いてくれた。
カ「じゃあ、あの、いきましょっ、か……」
『は、はい……』
階段を上るカンタくんについていく。
カンタくんの背中は、みんなが思っているよりずっと広い。
・
おまけサブカメラ。「お泊まり3日目 5 トミカメラ」
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どすこい(プロフ) - みりん.さん» うわああ空気を感じて欲しくて書いてるのでほんと!ほんと!冥利に尽きまくっています!ありがとうございます!!頑張ります!! (2019年9月11日 9時) (レス) id: 0b133baffd (このIDを非表示/違反報告)
みりん.(プロフ) - 初めまして!文才が光り輝いてます憧れです…!富永さんもカンタもPさんも後輩たちも皆キャラが立ってて、脳内再生余裕でした…!!応援しています、!! (2019年9月11日 9時) (レス) id: 76a5e800b1 (このIDを非表示/違反報告)
どすこい(プロフ) - りかさん» 深夜とかに更新して申し訳ないです、ありがとうございます!がんばりまし!! (2019年9月8日 2時) (レス) id: 0b133baffd (このIDを非表示/違反報告)
りか(プロフ) - 更新されるとすぐ読んじゃうくらいハマってます!これからも更新頑張って下さい! (2019年9月8日 1時) (レス) id: 06319c03d9 (このIDを非表示/違反報告)
どすこい(プロフ) - ウユさん» おアッ……ありがとうございます……コメントすごく嬉しいです、気長にお待ちください! (2019年9月5日 22時) (レス) id: 0b133baffd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:どすこい | 作成日時:2019年8月30日 1時