2ヵ月キログラム 1

お泊まり2日目 2 ページ34

キ｢一位が偉いんじゃないスから。楽しんだやつ優勝ですから｣

負けてしまった富永さんを、キイチさんがフォローする。

富永さんはも〜ヤダァ〜とソファで項垂れている。

カ｢Aちゃんすごいじゃん！｣

P｢練習の成果出てるよ！｣

Pさんが喋る度、なぜか寛太さんがぐふ、と噴き出すのが気になるがまあ、楽しいからいい。ちょっとずつ違いのある寛太さんの笑い顔が、頭の中に何枚も仕舞われていく。

スマブラは、上からPさん、寛太さん、まんずさん、私、キイチさん、トミーさんという結果で幕を閉じた。

このPさんと寛太さんの勝負がかなり白熱し、全員で汗をかくほど応援したのだ。

私がキイチさんに勝ったのは、ただ手加減してくれていたのと、Pさんの｢困った時は適当に｣が役に立った結果である。

『Pさんのおかげです、ありがとうございます』

ソファでだらーっといじけていた富永さんが突然立ち上がり、キッチンからビールを持ってくる。

カ｢おーいーなにやってんだよ！…やってらんねえよ！｣

ト｢なんでお前がやってらんねーんだよ、俺のセリフだろそれはよ、……プハァ……｣

カ｢ガチのプハァやめて｣

俺も！と立ち上がった寛太さんがのんある気分をありったけ持ってきて、ガラガラ！とテーブルに並べる。

カ｢酒盛りゲーー↑ーム！！｣

少々声をひっくり返した寛太さんは、ニヤッと笑ってからシャルドネを手に取る。

ト｢やはは、うるっせー！つーか酒じゃねーし！｣

キイチさんが地中海レモン、まんずさんは梅酒サワー、Pさんがカシスオレンジ、そして私はロゼを手にした。

そして、

｢｢かんぱーい！｣｣

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