続 ページ34
僕はいわゆる一夜の過ちで出来た子供だった。
「うわぁあああん」
「やめて!!死んじゃうじゃない…!!」
「チッ」
オーブンの中に入れられた僕を母親が助けに来る。
それに舌打ちして家を出ていく父親。
はっきりとは覚えてないが、これが最初の家族の記憶。
生まれた時から虐待を受けていた僕の体は、物心ついたときから
あざだらけだった。
「キト君はなんでいつもあざがあるの？」
「よく転ぶんだ、ドジだからさ」
あざが見られた時はいつもこうしてごまかしていた。
本当の事は言わなかった。
…ううん、言えなかったんだ、
「えらいね、キト」
こうでもしないと、母さんは笑ってくれなかったから。
＊＊＊
父親は毎日働きもせずに遊び、酒を浴びるように飲み、家に
僕を殴りに来るのがお決まりのコースだ。
そして僕を気のすむまで殴った後、また金を持って出ていく。
…でもなぜか母親は父親とわかれようとしなかった。
「ふっ、…うぅう」
「ごめん、ごめんね…キト」
殴られて紫に染まった腕を母親が優しくなでる。
この人だけは、僕の事を大事に思ってくれてるんだ。
あまりに悲しい顔をしてるもんだから、
必死に自分の涙をぬぐった。
泣かないで。
「ね、…かあさん」
「…なぁに…？」
「もういいじゃん、サヨナラしようよ、…あいつと…」
…このまま一緒にいれば、確実に僕は殺される
「……なの、」
「…は？なんていっ…」
僕はただ、母さんが大事だった。
もう泣いてほしくなくて、
守ってあげたくて。
…邪魔者を、消したかった―――
「キト、母さんね…」
父さんと離れたくないの…
そうつぶやかれた瞬間、
すべてに気がつかれた気がした。
――邪魔者は、僕の方だってことに。
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あずき(プロフ) - ☆奇跡☆さん» おぉっ!!ありがとうございます!!キトくんの番外編かな？まだまだ続きそうですが、見てやってください＼(^o^)／コメありがとう!! (2014年3月11日 19時) (
レス) id: 47d6229cfc (このIDを非表示/違反報告)
あずき(プロフ) - 月星☆LUNA☆さん» ありがとうございますっ♪コメ感謝感謝!!がんばりますー＼(^o^)／ (2014年3月11日 19時) (レス) id: 47d6229cfc (このIDを非表示/違反報告)
☆奇跡☆(プロフ) - この小説泣けますね(;o;)続きがすごく気になります！更新頑張ってください(^-^) (2014年3月6日 22時) (レス) id: 989c426bda (このIDを非表示/違反報告)
月星☆LUNA☆(プロフ) - 続きがすっごく気になります!!更新頑張ってください!!!!! (2014年3月5日 23時) (レス) id: 6412faed27 (このIDを非表示/違反報告)
あずき(プロフ) - はにぃさん» ありがとうございます!!更新しました!!みてやってくださいな＼(^o^)／ (2014年3月5日 20時) (レス) id: 47d6229cfc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あずき | 作成日時：2013年4月5日 16時
