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True END 3 ページ26

――――目を、開ける。


白い。
けど、はっきりと認識出来る。
……ここは、病院だ。


俺は、ベッドで寝ていた。


………俺は……
そうだ、俺は…合宿で、許されない事をした……


水樹……楓君……柊君……
竹貫先生、菫、西崎先生、杏、椿部長……桜。


皆…




「日向」


……酷く、聞き覚えのある声が聞こえる。
その声で俺はぼーっとしていた頭が覚醒して、飛び起きる。

だって……その声は……!



「――――水樹…!?」

「…起きたんだな。お前が最後だぞ」

どうして……!?
だって、水樹は花の毒に侵されて…合宿の最終日まで生き延びる事は出来ないはずなのに……!

というか…何か水樹……前よりも少しだけ気持ち楽そうな感じがする…


「聞いて驚け。なんと、全員あの屋敷から生還したんだよ」

「……はい!?」


混乱し出した俺を、水樹は更に混乱させた。


「え?え……どういう、事…?だって皆……」

「……1から説明しようか。花の事も、感染者の生存方法も、全部……な」


水樹は俺の背中を擦りながら、最終日に何があったのか……
全部、説明してくれた。




……………

…………………



「……じゃあ、皆…花の毒の力で……」
「そういう事。結果的に、お前は竹貫と菫を助けた。部長さんもだ。
…そんで、俺の事も」
「…………」
「桜は俺が血を飲ませて生き返った。楓は柊が……
杏はあの時の決断が生死の境目だったんだな……
……西崎も、部長さんが救った様なモンだし……」
「…………」
「もう全員、花の効力とか合宿で何が起きたのか……俺達男子生徒4人の事、全部伝えたから」
「…そっか。ごめん、ありがとう…」
「そんな顔すんな。結果オーライだよ。全ては、あのとんでもない効力のある花のせいだ。」
「だけど……」
「ほーら、また暗い顔になってる。生きてりゃ良いんだよ。
今度こそ、毒は完全に消えたんだよ。」


全員、生きている。
だけど、俺がした事や…他の皆がした事…
それは、忘れる事は出来ない。


「……今度こそ、ちゃんと謝るよ。皆に……」
「俺も同伴するよ。とりあえず、皆に会いに行くぞ。俺も付いていくから」
「水樹…ありがとう。」
「あ、そうだ」
「え?」

「お前、あの日から一週間ぐらい眠ってたんだよ。皆お前が昏睡状態に陥ったって泣いてた」




え!?


「そんなに眠ってたの!?何で!?」
「いや、何でとかそんな事言われても。単純に記憶全部戻ったせいで脳が疲れただけなんじゃねーの?」
「適当じゃない!?」

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作者名:tsurara | 作成日時:2018年8月8日 21時

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