救済はとんでもないハードモードだった。【鬼滅の刃】

鱗滝さん ページ5

祭壇に置き去りにされたあと、村人たちはすぐに去っていった。

今は気温が高いからまだ大丈夫……。

でも村人たちの発言から、夜は氷点下になると分かった。

私は記憶力が並外れていい。だけど、流石に自我が芽生える前のことは覚えてない。



どうやって助かったの……？

雪花も、私も両方生き残れたはずだけど……








……雪が降ってきた。体力が削られていく。

寒い。

遠くで、悲鳴が聞こえる気がする。
いや、断末魔だ。

鬼が、村を襲っている……？

こっちにも来るかもしれない。でも、このままだとそれより前に凍死する。


眠ったら駄目だと分かっているのに、私の意識は強烈な眠気に掻き消されていった。







あたたかい……

霞む目で周りを見渡す。

ここは……

鱗滝さんの家……！

「あ、目、覚ましましたよ、鱗滝さん‼」

この声は、鱗滝さんの知り合いの猟師だ。

「良かった…… この子らは儂が育てる。村の最後の生き残りだった……
　しかも凍死寸前だった。本当に、助かって良かった。」


鱗滝さんの声！


どうやら私は鱗滝さんに助けられたみたい。

妹も無事だ。

今、横で生きている……！ 今度こそ、雪花を助ける。 何があっても、守り抜く。

「名前は……六華と雪花にしよう。

錆兎にも仲良くするよう伝えておこうか。」

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