救済はとんでもないハードモードだった。【鬼滅の刃】

「2周目」終了 ページ16

「……ぁ」

私が刀を取るより速く、手鬼の無数の手が迫る。

駄目だ。反応が追いつかない。

こんな所で死ぬなんて。




錆兎の声が、遠く聞こえる。




頭部が砕ける強烈な痛みとともに、意識が途切れて










……寒い。何も見えない。

私は、また死んだの……？

確か手鬼に殺されたはず。

頭を潰された生々しい感覚が脳裏に焼き付いている。



聴覚も冴えてきた。

雪花の泣き声。

雪の降る音。

そのどれもが……“私の生まれた日”そのままだった。


もしかしたら、死ぬたびに生まれた時に戻されるのかもしれない。


それにしても、私は何をやってるんだ……怒りで我を失って隙を見せるだなんて。

もしこれで終わりだったら、本当にやり直せた意味がなかった。

もう一度やり直せるという安堵と共に、私は再び意識を手放した。




鱗滝さんの家で目を覚ました。

懐かしい天井。ふかふかした布団。

隣で真菰と雪花、錆兎が寝息を立てている。

ごめんね、私はまた失敗してしまった。

今度こそ、今度こそ上手くやってみせる。



私はまた、計画を立てて鍛錬も積み始めた。


蔦子さんと悲鳴嶼さんたちも、前回よりいち早く行動して助けた。



そして……あっという間に時が過ぎ、また選別の日がやってきた。

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