#２−１７ CM ページ45
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閑也くんの誕生日からしばらく経った。
あれからモヤモヤはするけれど、
今は虎者の舞台、映画の公開に向けての
打合せなど、仕事がたくさんあるおかげで
気にしないように出来ている。
今日は、コラボ企画を進めている
アパレルブランドのCM撮影。
中「うわすげえ！俺が考えたデザインだ！！」
みんなの衣装として置いてあるのは、
2週間近く掛けてみんなが考えたコラボアイテム。
デザイナーさんとの打ち合わせ後に、
専門の方が手直しをして商品としての
製作が進み、今日、日の目を浴びることになった。
七「可愛い！」
川「こうして実際にものになると感動するなあ」
まじまじとアイテムを見て
笑顔を浮かべるみんな。
「今日はこれを着ての撮影だから、
気合い入れて頑張ってください」
声を掛けると、いつもより
元気な返事が返ってきた。
準備が済み、スタジオで撮影に入る。
監督「やあ瀬戸ちゃん。今日はよろしく！」
「監督！本日はありがとうございます」
声を掛けてくれたのは今日の撮影の監督。
閑也くんの出てたドラマの監督さんだった。
吉「ご無沙汰してます！」
監督「お〜吉澤くん！」
閑也くんも監督に気が付いて、
駆け寄ってきた。
津田「瀬戸さん、カメラお願いします？」
「あ、メイキングか、そうですね。
プライベート用の方楽屋から取ってきます」
津田「了解です！」
津田さんに言われて思い出し、みんなで
使ってる思い出記録用のカメラを取りに
楽屋へ戻る。
去年の虎者から始まった、思い出記録。
もうインスタントカメラは何個も使い切り、
現像した写真の山も分厚くなってきた。
この先もっともっと増えて、みんなが
驚くくらい思い出を残さなくちゃ。
ずっと先の未来にニコニコしていると、
後ろから誰かに肩を捕まれた。
中「一人で動いちゃダメだってば」
振り向くと、うみくんが息を乱して
焦った顔をしていた。
「え、でも楽屋に行くだけだよ」
中「でもじゃない。気を付けてよ、
心配するから」
そのまま両肩を掴まれて
押される形で楽屋に戻った。
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作者名：エキゾチック幸助 | 作成日時：2022年1月14日 22時
