Manager Tiger5

#57　Drama Kansyoukai ページ37

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中「せとちゃん早く！！
始まっちゃう！！」


「うわ〜〜待って！これ保存したら
終わり！待って！！」


七「もうCM終わるよ！」


「よし！間に合ええええ」


川「ここ座んな！」


宮「はいクッション」


吉「ブランケットも使いな」


倉「ココア淹れたよ」


元「くるくる！！」




事務所の休憩スペースのひとつで、
まるで我が家のように寛ぐタレントさんは
多く、トラジャのみなさんもその中に入っている。

大きなテレビの前に置かれたソファに
促されて、のえるくんとちゃかさんの間に
ぽすりと座る。

すると、ちゃかさんの横に座ってた閑也くんが
ブランケットを掛けてくれて、まつくさんが
ココアをいれて渡してくれた。

……もしかしてわたしが今日女の子の日の
キツい日って、バレてるのかな？




中「寒くない？足あっためてあげる」




ソファに座ったわたしの足を、
カーペットの床にクッションを敷いて
座っていたうみくんが、どこからか
持ってきたブランケットで包んでくれた。




「え、あ、ありがとう」




お礼を言うと、にこぉ〜っと笑った
うみくんが、足をそのまま自分の膝の上に
置いて手で摩ってくれる。

至れり尽くせりだなあ。




元「うわなんか緊張してきた」




うみくんと一緒にわたしの足を摩ってくれてた
元太がわざとらしく白目を剥いて震える。

なんと今日は元太のドラマ1話目が放送される。




宮「きた！」




CMが開けて、『取調室』の文字が浮かぶ。

なぜかわたしもみんなも緊張して、
言葉少なになってしまう。




川「おわ〜！元太！！」


七「衣装かっこいいね」


元「うおお…！」




話が進むにつれて、ストーリーに
引き込まれていく。

うみくんも元太も、ずっと足を
摩ってくれてて、もう大丈夫だよと
声を掛けても、「しーっ」と言われて
やめてくれない。


でも、おかげで鈍く痛んでたお腹も
落ち着いてきて、やっぱり足は温めないと
ダメなんだなあ、なんて思う。


そうこうしているうちに、
例のキスシーンがきた。


おお…とチラっと元太を見ると、




元「…」




同じくわたしを見てた元太と目が合って、
にやっと笑われる。



『キスシーン、撮る前に、Aとしときたい』



あの言葉とそのときの吐息、元太の熱い視線が
思い出されて、居たたまれなくなる。







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