Manager Tiger4

#36　Traja ページ13

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舞台『虎者 MINJAPAN』が開幕した。

満員御礼で迎えた初日。

何事もなく無事終わったけど、ケータリングや
マッサージャーの手配など、やることは山積みだ。




宮「初日お疲れさまでしたー！」


一同「お疲れーー！！」




演者、スタッフが集まり反省会が始まった
らしく、建物付近の警備員と連絡を
取りつつ様子を覗う。




警備員「ちょっとファンの方らしき女性が
何人か裏口に集まってきてます」


「なるほど、演者も疲れてますし、」


警備員「了解です。引き取っていただきますね」




通信を切り、ケータリングの用意をして
くれてるスタッフの元へ向かおうとすると。




宮「せとちゃ〜ん」




遠くでちゃかさんの呼ぶ声が聞こえて
そちらへ向かう。




「はい！どうしました？」


川「俺らだけでも軽くお疲れ会したくて」


七「Aも入ってよ、ケータリング
一緒に食べるだけだけど」




まだ衣装のままのみなさんに言われて、
快く頷いた。




「とりあえず準備は終わってるので、
さっと汗流して着替えてきてください」


吉「は〜〜い」


元「めっちゃ汗かいた〜」




わたしの声掛けにみなさんが動き、
わたしは他の演者さんたちに声を掛ける。


たくさんの人の支えでできているこの舞台。

円滑に進められるために、
コミュニケーションと礼儀は必須だ。







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「それじゃあ皆さん、
送りますので行きますよ」



セキュリティの観点から、歩きや自分の車での
移動は舞台中控えるようにしてもらってる。




「……みなさん」




初日の興奮が冷めきらないのか、
わいわいと話すメンバーに声を掛ける。




「公演、本当に素敵でした。みなさん、
とってもかっこよかったです」


七「え、かっこよかった？」


元「マジ！？」


「マジです。…これから２か月、京都での
千秋楽まで、誰一人欠けることなく、
笑顔で駆け抜けましょうね。わたしも
全力でみなさんを支えぬきますから」




言いたかったことを言い、
すっきりして肩の力を抜く。




川「…うん。もっとより良い俺らを、
観客のみなさんや、Aちゃんに、
みせられるように。俺らも頑張っていくよ」


宮「これからもよろしくね、マネージャー」




帰りの車内は、とてもあたたかく。

余韻が抜けないのは、もしかしたら
わたしの方かもしれないと、ツンとする鼻を
押さえながらこっそり笑った。







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