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元「……Aの方が全然大人だなって思った」
宮「いや言うんかい!」
「え?大人?」
俺らが思ってたことをスッパリと
言った元太に、ずっこける。
元「なんか、仕事の電話してるの聞いたら、
社会でちゃんと社会人やってんだなって……
なんかちょっと寂しくなった」
宮「まあ……俺らが仕事の電話するなんてないしね」
中「せとちゃんとか事務所の人と話すだけだし」
倉「しっかり外側の人たちとやり取りしてて、
あ〜偉いな〜って思った」
俺らにはファンという人たちがいて、
応援してくれるファンのために仕事をしてる。
普通とは違う仕事だから、こんなことを
言っても仕方ないんだけど。
中「せとちゃんも俺らとは違うんだよなーって思った」
そう言ったら、せとちゃんは何かを
考えるそぶりをした後、口を開いた。
「まあそりゃ違いますよね。実際わたしたち
マネージャーも普通とは違う仕事ですし」
倉「え?」
「だってそうじゃないですか。
誰かの為に走り回ってたくさん電話して送迎して、
自分じゃない人の為に仕事を取ってくるんです。
普通は自分のためですし、こんなに甲斐甲斐しく
人の面倒みるサラリーマンはいないです」
福祉関連の方々は除きますけど、と言った
せとちゃんに、確かに、と思う。
宮「まあ確かに、自分以外のスケジュールのために
動くのなんて秘書さんとかくらいしかいないか」
元「Aも普通ではないんだね」
「その言い方はなんか嫌ですけど。
まあ普通がそもそも何って感じはしますけどね」
なんて笑うせとちゃんに、たまに俺らが
友達とか芸能人じゃない人に感じる疎外感が
薄れていくのを感じる。
「みんな普通じゃないし、みんな違いますよ」
さっぱりと笑うせとちゃんに、
確かに心が軽くなった。
元「でも俺より大人な会話してた」
「それはそうだろうね、
実際元太よりは大人ですから」
元「はあ!!そういうこと言うのね!!
次のan・an覚えときなよ、大人の色気ってもんを
見せてやるわ!」
「アータノシミー」
元「おおい!!!!!」
元太と言い合うせとちゃんに、
やっぱりこの子はまだ子どもね、と笑う。
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作者名:エキゾチック幸助 | 作成日時:2021年9月24日 11時