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倉「はあ〜良かった〜!」
元「まじで今後そんなこと言うのやめろよ!?」
吉澤が溢した一滴の涙を機に、一同の緊張が一気に解ける。
それぞれの顔には安堵の笑みが浮かんでいる。
中「ま、でも俺瀬戸ちゃんには納得いってないけどね」
そんな中、未だに不機嫌そうに腕を組んだまま瀬戸を睨む中村が言い放った。
その言葉に、松田と宮近が思い出したように眉を顰めて瀬戸を見る。
吉澤だけが、あわあわと瀬戸に心配の表情を向ける。
「え、あ、」
中「あなた結局自分の考え喋ってないよね?なんなの?俺らに対する気持ちってそんなもんなの?少なくとも俺は瀬戸ちゃんのことも含めてチームだと思ってたけどね」
あなたは違ったんだね。
大きくへそを曲げてしまった中村に、瀬戸となぜか吉澤が凍り付く。
中村の言葉に吉澤以外のメンバーが再度表情を硬くした。
元「俺が言ったことにも反論とかないの?」
「あ、あの」
宮「部屋出てこうとしたのも俺ちょっとビビったんだけど?」
川「あそこはちゃんと一緒に話聞いて欲しかったな、ちゃかが止めなくても」
「えと、じつは」
倉「めっちゃずっとソワソワしてるし、俺らのことちゃんと考えてたの?」
七「元太は言い過ぎだったけど、その気持ちもわかっちゃうよ、そんなの」
「は、はい……」
ほぼ半泣き状態の瀬戸に詰め寄る一同に、吉澤だけが焦りを通り越して笑いを耐え、一人で絶対に笑ってはいけない状態じゃん、とさらにこみあげる笑いを必死で耐えていた。
―――――――そう、これはスタッフと吉澤で企てたドッキリだったのである。
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作者名:エキゾチック幸助 | 作成日時:2021年8月27日 16時