#２−４５ Koibito ha Orenande ページ27
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瞬間、ばっと両手を前に出して、
無理やり距離を取る。
けれど、離れた分近づいてくる川上に、
身の危険さえ感じる。
「……やめて」
川上「本気でまた元に戻りたいんだけど」
「やめて！！」
宮「なにしてんの？」
パっと手が離れ、顔を上げればそこには。
宮「この子になにか用ですか？」
ちゃかさんが川上の手を掴んで睨んでいた。
「…、海斗くん」
川上「あー…はは、すみません。
ちょっと喧嘩しちゃって」
宮「喧嘩…？」
怪訝そうにわたしを見るちゃかさんに、
見つめ返して目で訴える。
宮「………ちなみに、どういった関係で？」
川上「え？やだなー、
決まってるじゃないですか」
宮「恋人？」
川上「ええ、そうです。
お騒がせしちゃって」
宮「んー……よくわかんないっすけど」
川上の手を離したちゃかさんは、
わたしの肩をぐいっと抱き寄せて、
宮「恋人は俺なんで、本当のこと
言ってもらっていいっすか？」
ちゃかさんを見上げると、チラっと
こっちを見た後すぐ川上に向き直った。
川上「は…？A本当？」
驚いてる相手に、反射的にコクリと頷く。
川上「……いやいや、仕事一筋でいくって
言って別れ切り出したのAだろ？
一筋じゃねえじゃん」
宮「俺が猛烈アタックした末に渋々OKして
くれたんで。しっかり仕事人間ですよ彼女は」
川上「……本当に付き合ってんの？」
「え…」
川上「俺から逃げるために
芝居してるとかじゃない？」
宮「何言ってんすか？」
川上「ねえA、とにかく話しよう」
手を取られそうになり、ちゃかさんに
ついしがみついてしまう。
宮「やめろ」
パシっとその手を掴んだちゃかさんが、
反対の手で私のことを庇ってくれている。
宮「手出すなよ。俺のだって
何度も言わなきゃわかんない？」
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作者名：エキゾチック幸助 | 作成日時：2022年10月31日 16時
