アルギニン十三滴 ページ18
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どこか長い間眠っていたような、倦怠感を感じふと目を覚ますと、そこは見慣れない真っ白な天井でピンク色のカーテンが風に吹かれていた。
『びょう…しつ？』
「ああ、やっと目ぇ覚ましたか」
隣から突然声がして、驚いた俺はたじろいだ。
ベッドがギィっと音をたてた。
隣を見ると、黒いサングラスをかけた男が通常見舞いに来る人のために準備されている椅子に腰を掛けてこちらをじっと見ていた。
『どちら様で？』
天パの男は俺がそういうと、値踏みするように答えた。
「ああ、俺の名前は松田陣平。警視庁の人間だ」
『警察？』
ふとジンのことが頭をよぎって、嫌な予感がした。
「今回は礼を言いたくてな。有り難う。お陰で同期の仲間を失わずにすんだ。」
『俺…に？あれ、俺…何かしましたか？』
「はぁ？」
予想とは裏腹に礼をのべられる。
記憶にない。
「お前…覚えてねぇのか？3日前の爆発事故。」
『爆発…あ』
記憶の片隅に確かに何かが破裂する音と火薬の臭い、火花のような物が残されていた。
俺は何かを引っ張って、窓から飛び出す。人の手なのか？次の瞬間地面が視界をおおい、俺は何かを抱き抱えていた。
『そうか、確か俺はあの日…少女から電話をもらって、あのアパートに…』
俺が混乱していることを理解してくれたらしく、サングラスの警察は「ゆっくりでいい」と言い、落ち着かせるように背中を擦ってくれた。
「俺はお前が萩原を助けてくれたって聞いたんだが？」
『萩原…さん？』
バンッ！！
落ち着いた空間を壊すように病室の扉が荒々しく開かれた。
「『！？』」
「松田ー！あの人が目を覚ましたってほんと！？」
「あ、ああ…」
『え…？』
そういって元気よく入ってきたのは、俺と同じ色の服、つまり患者服を着た男だった。
綺麗な顔をしていると思う。多分。
「ちょっと萩原さーん！まだ完治してないんですから走ってはいけませんよ！」
「あ、はーい。すみませ〜ん」
看護師さんにそう注意された彼は、そういうと、走って俺と松田さんのいる所へ走ってきた。いやだから走んなって。全く反省の色がないな。
「この度は、本当に危ないところをありがとうございました！」
萩原と呼ばれた男は、凄まじい笑顔で俺の手を取り、両手で大事そうに包み込んだ。
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Указать - カロナール24錠のところ、文字化けが発生しております。後、いつも素敵なお話をありがとうございます。 (2019年8月12日 1時) (
レス) id: 3506ccb36c (このIDを非表示/違反報告)
松の葉(プロフ) - 腐るのであれば、BLのフラグをたてた方が良いのでは……？勘違いであれば申し訳ないです (2019年8月10日 9時) (レス) id: 0752d2fe1f (このIDを非表示/違反報告)
びょう(プロフ) - 15本目の何時も通り〜〜の所の字が化けちゃってますよ。ps.更新ありがとうございます。作者様を応援しております。 (2019年8月3日 21時) (レス) id: 0b0984a937 (このIDを非表示/違反報告)
ゆん - とても面白いです！！ (2019年7月30日 17時) (レス) id: 19c16fa711 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ビルト・イン・スタビライザー(笑) | 作成日時：2019年7月6日 18時
