検索窓
今日:13 hit、昨日:23 hit、合計:197,678 hit

カルテ十一枚 ページ16

(時系列無視します。萩や松田達はまだ死亡していないっていう体です。)

.



安室side



穏やかな時が流れ、今日もポアロは平和だ。


「これと、これ…以上で」

「かしこまりました、少々お待ちください。」

何時ものように少し微笑んで見せれば、きゃーと黄色い声が上がる。



僕はお客さんのオーダーを伝票に書き込み、その暖かい雰囲気の中厨房へと急いだ。


「梓さーん!コーヒー1とサラダ2、あとアフタヌーンティーセット2お願いします。」

「…」

あれ、返事がまるでない。

不思議に思った僕は厨房で見つけられなかった梓さんの姿を求め、料理の材料を置いている保管室に向かった。



「梓さん?」

「うぁ!び、びっくりした〜」

どうしたんですか?

驚き少し肩を震わせ笑顔を見せる彼女に違和感を覚えた。

「ご注文が入ったので…どうかされたんですか?」

「い、いえ!大したことじゃないので…ご注文ですね、すみません迷惑かけて。珈琲豆が無くなりそうだったんで…」

「そうでしたか、すみません。僕が気づいて取りに来ればよかったのに…」



僕が持ちますよ。
そういって僕は彼女の抱えていた珈琲豆の袋を持った。






二人で厨房に戻る間も、彼女は何処か遠くを見ているようだった。

でも、その両手にはしっかりと僕が持っているものとは違う少量の珈琲豆が入った麻袋を抱えていた。

たしかそれは、梓さんが一番好きで大事にしている珈琲豆だった気がする。


.

カルテ十二枚→←注射器十本



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (321 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
838人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

Указать - カロナール24錠のところ、文字化けが発生しております。後、いつも素敵なお話をありがとうございます。 (2019年8月12日 1時) (レス) id: 3506ccb36c (このIDを非表示/違反報告)
松の葉(プロフ) - 腐るのであれば、BLのフラグをたてた方が良いのでは……?勘違いであれば申し訳ないです (2019年8月10日 9時) (レス) id: 0752d2fe1f (このIDを非表示/違反報告)
びょう(プロフ) - 15本目の何時も通り〜〜の所の字が化けちゃってますよ。ps.更新ありがとうございます。作者様を応援しております。 (2019年8月3日 21時) (レス) id: 0b0984a937 (このIDを非表示/違反報告)
ゆん - とても面白いです!! (2019年7月30日 17時) (レス) id: 19c16fa711 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ビルト・イン・スタビライザー(笑) | 作成日時:2019年7月6日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。