注射器十本 ページ15
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あの日から3日ほど経った。
面倒を見ると言っても、ジンがやってきたのは水曜日であり、定休日は火曜日と日曜日のみなので衣食住を確保するぐらいしかできていない。いや本来それが普通か。
『ただいまぁ…』
俺は仕事の帰りに寄ったスーパーで手に入れたものを早くジンに見せたかった。
だがいつも陣取っているソファーに彼の姿はなく、代わりに台所からなにか匂いがしてきた。
『おお！？どうした、ジン？』
「…遅ぇぞ」
ジンは俺の普段使っているエプロンをつけ、菜箸をにぎっていた。
驚くほどエプロン、似合わないけど。
『ジンが料理？』
「見ればわかるだろ？」
『え、そんなに俺が毒を盛るとでも思っているのか？』
「…まぁそんなところか。」
三日前からフレンドリーな関係だと勝手に思っているが、彼はそうではないのか。
『そういえば毎朝俺が仕事に行く前に、ジンにご飯を作るときもいつも後ろにいたな。なんだ？実は寂しいとか…』
「ちがう。お前の監視だ」
『じゃなんで昨日抱きついてきたんだよ。まくら抱き枕にして寝ときゃいいだろ。』
「…お前が嘘ついてねぇか、心拍数で確かめるためだ」
『あー、そうなのか？』
俺、あのとき変に挙動不審になったと思うが
「そもそも、お前の飯は甘すぎる」
『え、甘くないよ。あれが普通だ。』
「あ¨？お前医者やってて味覚ぶっ壊れてんのか？」
『スモーカーこそ味覚狂ってんじゃないのか？』
「うるせぇ」
『いや、狂ってるって。だってさ…それ何？』
俺はジンがひたすらフライパンの上で転がしている何かを指した。
「…」
『…』
黒こげになった何かはプツプツと空気をはきながらフライパンの上でまだなお寝転がり続ける。
『悪いが俺、炭は食べれないぞ』
「す…炭じゃねぇ」
どうやら彼は不器用らしい。
俺はジンから菜箸を取り上げると、俺は三角コーナーにそれを捨てた。
『…俺が作るから、頼むからテレビ見ててくれ』
「は？今日は俺に作らせろ」
『え、炭を？』
「…」
トボトボと俺に背を向けてソファー
に向かうジンの姿に笑いそうになる。
『あ、そうだ。さっき酒買ってきたんだ。好みがよくわかんなかったから、ビールとボルドー買ってきた』
俺がそう言えば、俺が机においていたスーパーの袋を漁っている模様。
『あとね、なんとなくジン。酒のジンも買ってきた』
「はっ…いらねぇ気遣いだな」
彼の言葉はいくらか弾んでいたように思われた。
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Указать - カロナール24錠のところ、文字化けが発生しております。後、いつも素敵なお話をありがとうございます。 (2019年8月12日 1時) (
レス) id: 3506ccb36c (このIDを非表示/違反報告)
松の葉(プロフ) - 腐るのであれば、BLのフラグをたてた方が良いのでは……？勘違いであれば申し訳ないです (2019年8月10日 9時) (レス) id: 0752d2fe1f (このIDを非表示/違反報告)
びょう(プロフ) - 15本目の何時も通り〜〜の所の字が化けちゃってますよ。ps.更新ありがとうございます。作者様を応援しております。 (2019年8月3日 21時) (レス) id: 0b0984a937 (このIDを非表示/違反報告)
ゆん - とても面白いです！！ (2019年7月30日 17時) (レス) id: 19c16fa711 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ビルト・イン・スタビライザー(笑) | 作成日時：2019年7月6日 18時
