二人の居場所 ページ34
深夜3時。
眠れなくなった。
春も半ば。
締め切った藍色のカーテンの裾から漏れる微かな月明かり。
さっきまで降っていたいつしか雨も止んでいた。
通り雨だったのか。
静かで、でもすべてが生きている。
俺の腕の中で眠るこの子も、必死で生きている。
すー、すー、
かすかに聞こえる寝息と、その度に上下する肩。
じんわり伝わる熱が、こんなにも愛おしくて
思わずぐっと力を込めてしまった。
あーーすんげえすきだ、こいつのこと。
叫びたかったけれど、この子が起きてしまうから
堪えて天井に顔を向けて深呼吸した。
よだれ垂れててもかわいいし
矛盾だけどブサイクでもかわいい、たぶん。
俺が眠れないのは、この子のせい。
君に触れるのがとてつもなく怖い瞬間があった。
生きてるから、こわい。
離れてくから、こわい。
でも、すきだから、怖いんだ。
この怖さは、幸せなんだろうな。
俺の居場所は、ここ。
君の居場所は、どこ？
俺の胸の中であってほしいと思うのは欲張りだろうか。
お願いだから、
俺の前からいなくなんないでよね。
無性にAちゃんの声が聞きたくなったけど、
普通に考えて起こしちゃ悪いから、早く寝て朝を迎えたかった。
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つき(プロフ) - sailさん» 素敵なコメントまでくださって、とてもうれしいです（ ; ; ）こちらこそ、ありがとうございました。今日はいい夢が見られそうです。 (2020年12月10日 12時) (
レス) id: 7ed4157c8a (このIDを非表示/違反報告)
sail(プロフ) - とってもとっても素敵な作品すぎてコメントさせていただきました。ふたりのもどかしい距離にキュンキュンしました！素敵なお話をありがとうございました。 (2020年11月9日 13時) (レス) id: 68c0c1ca67 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：つき
| 作成日時：2020年5月5日 0時
