Fischer's- (短編集)

【リ】絶テェー譲らねぇ！ -モトキvsダーマ- ページ17

今日は撮影で、
とある心霊スポットに来ている。


シ「どーも、Fischer'sシルクです。」

モ「モトキです！」

ン「ンダホ！」

ダ「モトキです！」

結衣『ッ、待ってよ！私ちゃんと自己紹介したいのに、最後締め辛い事しないでy

シ「さて、今日は…

結衣『酷い！！！wwww』

皆「wwwwwww」



私達はいつも通り撮影が始まった。


今回は山の上に有る
展望台を見に行くとの事。


此処は所謂名所で、
向かう道の途中途中に
様々な御供物や地蔵様などが置かれていた。


シルクは先陣を切りンダホはビビリながらもカメラを持ち撮影をしていた。


そして皆んな口々に、


「ここ、結構ヤバイかも。」



なんて言い出すから、私は怖くなり進むのが遅くなった。


辺りは真っ暗で、
メンバーの顔も
よっぽど近付かないと見えない程。


私は声を頼りに皆んなに着いて歩いた。


暫く歩いているうちに、
皆んなの言葉が恐怖心を煽り
私は耳を塞いだ。


すると、



結衣『あ…れ、……皆んな？…』



気付いた時には
メンバーの声どころか、
足音すら聞こえず
私は、その場にしゃがみ込んだ。



(どうしよう、どうしよう…動けないッ！怖いッ！)



私は余りの恐怖に涙が溢れた。


その時、


モ「結衣ちゃーん！？」

ダ「おーい、返事しろー！！」


2人の声が漆黒の闇に響き渡った。


慌てて顔を上げると、
少し離れた場所からライトの光がチカチカと見えた。

私は震えながらも彼等の名を叫んだ。



結衣『モ…モトキっ！…ダーマぁッ！』



すると、声に気付き
私を見つけるや否や猛スピードで戻って来た。


モ.ダ「「大丈夫か！？」」


息を荒げ、深妙な眼差しで私を見詰めながら
2人は声を揃えて言った。


私は安堵し、大きく頷いた。


そして、
顔を上げるとモトキとダーマが私に手を差し伸べてくれていた。



モ「ほら、腰抜けちゃってるんでしょ？」


ダ「仕方ねぇから、一緒に行ってやるよ！」



2人同時に発せられた言葉に
今度は少し険悪ムード



モ「……ダーマは良いよ。俺が結衣ちゃんと行くから。」


ダ「いやいやいや、ココは俺に任せてモトキはシルク達と先に合流してろよ！」


モ「いやいやいやー、何を仰いますか。」


ダ「いやいやいやいやいや、そちらこそ。」



結衣『あ、私なら大丈…
モ.ダ「「大丈夫じゃねーの！」」



2人は私の手を引き、
睨み合いながら声を揃えて言った。




モ.ダ「「これだけは…絶テェー譲らねぇ！！」」

勘弁して！ -ザカオ-→←独り占め、してみる？ -マサイ-

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