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莉子のその優しい言葉に自分が保ち続けた緊張の糸が切れたような気がして


耐え続けた感情が爆発して、自然に涙が出てきて


止めようと思っても止めれなかった


莉子「ちょっと、Aどうしたの?」


幸い個室のお店だったから他の人に見られることはなかったけど


こんな外で泣くなんてどうかしてる


心配した莉子は私の横に来て背中をさすってくれる


莉子「言いたくないなら無理しなくていいよ?

でも、話したらスッキリすることだってあるし、溜め込まないでいいんだよ?」


莉子にはなんだってバレてる


「病気、、、なの、、、」


嗚咽を交えながら消え入りそうな声で私は言った


莉子「え?」


当然、信じられないような顔をする莉子


「悪性リンパ腫なんだって、、、


風磨は、治療を希望してないの

自分のやりたいことに専念したいから、、、


だから、、、いつかは、、、」


そこまで言って言葉が続かなかった私を


莉子は力強く抱きしめた


そこから先は言わなくてもいいよってまるで示すように


「風磨の人生だし、風磨が悩んで決めた決断だし、尊重してあげたい


でも、、、怖いの、、、


こんなに楽しい時間がいつか、、、


なくなってしまうのが、、、


いつか、目の前から風磨がいなくなってしまうのが、、、


怖くて怖くて毎日たまらない」


風磨を支える


そう決めてから必死にこの恐怖に耐えてきた


今、1番苦しいのも1番恐怖と戦ってきてるのも風磨


私が取り乱したらダメだ、それが余計に風磨を悲しませる


だから、平気なフリをして毎日を過ごしてきた


でも、私の心は自分が思っているよりも脆くて弱かった


莉子に抱きしめられながら、風磨が倒れて運ばれたあの日以来


我慢していた分の涙が全て流れた

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設定タグ:SexyZone , 菊池風磨 , 病系   
作品ジャンル:恋愛
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紫陽花(プロフ) - マロさん» マロさん、ファンだなんて嬉しいお言葉本当にありがとうございます。ご期待に添えるように頑張ります! (2018年11月21日 0時) (レス) id: 3af6288758 (このIDを非表示/違反報告)
マロ - キミ屋根からのファンです!今回もとても面白いです、応援してます! (2018年11月20日 14時) (レス) id: dab965d331 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紫陽花 | 作成日時:2018年11月5日 8時

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