62 ページ22
風磨が倒れて病院に運ばれた翌日
お見舞いに行くと、風磨の主治医に大事な話があると言われ、
風磨と一緒に話を聞いた
医師「菊池さんの悪性リンパ腫は確実に進行しています。
検査の結果、頸部、腋窩以外にも
肺への転移が見られます
これにより、今後
ちょっとした運動での息切れや場合によっては呼吸困難などの症状が現れると考えられます。」
医者の言葉が全くもって信じられなかった
確実に病は進行していて、
私たちのことを待ってはくれない
医師「もう一度聞きますが、
治療はどうなさいますか？」
その問いかけに少しの沈黙が流れた
風磨の方を見るとしばらく考えたあと
私の目を見て、何かを覚悟したような表情をすると
医師にはっきりとこう告げた
風磨「治療は望みません。
今まで通り、症状を緩和しながら普通の生活を送ります」
風磨の決意が固いことがその表情から見て取れたのか
医師は特に驚いた様子もなく、
わかりましたと静かに言った
正直なことを言うと
出来るだけ長く生きていてほしいというのが私の願い
でも、それでは風磨が風磨らしく生きることはきっとできない
風磨の大好きなカメラマンの仕事をこなしながら生きるためには
この選択しかなかった
だから、私は風磨のこの
悲しいともとれる決断を尊重するとにした
風磨の歩く少し後ろから支えること
それが私の役目だから
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 395人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「病系」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
紫陽花(プロフ) - マロさん» マロさん、ファンだなんて嬉しいお言葉本当にありがとうございます。ご期待に添えるように頑張ります！ (2018年11月21日 0時) (
レス) id: 3af6288758 (このIDを非表示/違反報告)
マロ - キミ屋根からのファンです！今回もとても面白いです、応援してます！ (2018年11月20日 14時) (レス) id: dab965d331 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：紫陽花
| 作成日時：2018年11月5日 8時
