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そう言って莉子が指差した先には


スーツ姿の男女が抱き合って唇を何度も重ねていた


莉子「よくやるよね、道端で。
夜っていっても通行人はいるんだから」


「たしかに笑」


あんまりジロジロ見るのも気が引けて



さっさとその2人のそばを莉子と通り過ぎようとすると


「ん、ヒロト、、、」


女の人が甘く囁いた愛しい人の名前に


体から自然と反応して足を止めた


莉子「A?」


私が止まったことに気づいた莉子が顔を覗き込んできた


恐る恐る振り返った


ただ、同じ名前なだけ


そう信じて男の人の顔を見た


暗闇の中で明かりはわずかな街灯だけだったけど


その横顔は


間違いなくヒロトだった


その瞬間、持っていたバッグが手からすり落ちて


ドサっとその場に音を立てた


驚いたように目の前の男女はこちらを見て


その男性は私の顔を見ると目を丸くした


「ヒロト、、、何してるの?」


声が震えていた


気まずそうな顔をしたまま黙り込むヒロト


「その人、誰?

なんでキスなんかしてるの?

ねぇ、なんか言ってよ!」


次から次へと出てくる疑問と不安


黙り込むその表情が余計に私の不安を煽った


「私って、ヒロトの彼女だよね?、、、」


お願い、そうだよって言って、、、


そんな私の希望も虚しく、ヒロトは首を縦に振らなかった


次第に視界が涙で滲んできて


その場の空気に耐えれなくなった私は


莉子をおいて駆け出した

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作者名:紫陽花 | 作成日時:2018年10月14日 18時

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