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夕焼けをバックにベセスダの噴水の写真を撮り続ける風磨
きっとプロにはプロにしかわからない何かがあるんだろう
画面を見て確認しては再び撮るという動作を繰り返してる
風磨「A、モデルになってもらっていい?」
急にそんなことを言いだすから意味がわからなかった
「え?は?どういうこと?」
風磨「人を入れて撮りたいんだよ。
だから、ほらここに立って」
「いや、でも、そんなモデルとか無理!」
風磨に立ち位置を指定されたけど、モデルとかやったことないし
躊躇していると
風磨「大丈夫、Aそのままで綺麗だから」
そんなことをサラッと言われて悪い気もしないし、むしろ嬉しくなってしまい
言われた通りのポーズをとってみた
風磨「うん、いい感じ。
撮るよ」
パシャパシャと聞こえてくるシャッター音
風磨「もうちょっと力抜いて、大丈夫だから。」
安心させるような優しい口調で風磨が言う
風磨「次、目線外してもらえる?」
色々な指示が飛んでくる中、私なりにやりきったつもりだった
数十枚の写真を撮り終えると満足したのは
風磨「おっけー。お疲れ様でーす!」
とまるで、本当の撮影かのようにふざけた調子で言った
「撮影費とかいただけるんですかね?笑」
だから私もふざけて返してやった
風磨「あー。すみませんね。
あいにくそういうのは出ないんすよ。うちは」
「何よ、それ笑」
風磨「でも、焼き増しできたら見せてあげる。すごくいい表情してたから。」
風磨がどれほどの腕前のカメラマンかなんてわからない
でも、風磨にどんな風に撮ってもらえたのかがすごく気になっている自分がいた
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作者名:紫陽花 | 作成日時:2018年10月14日 18時