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——さて、ちゃんと食べてくれるかな。
”タクヤくん”は周りを見渡し、ほっとした様子で息をつく。
『……いただきます』
それの口内から六本の触手が出てきた。
「ハハッ、マジのバケモンじゃねえか」
数回味わうように咀嚼したかと思えば、途端に口元を押さえるタクヤくん。
…どうした？
直ぐにほとんど塊のままの肉が吐き出された。
『オエッ、げほ、う”ぅ……、何だこれ、人間？』
「…人の味は分かるのか」
記録に走り書きを残し、モニターの前のマイクに語りかけた。
「ごめんねータクヤくん、他の子にあげるのと混ざっちゃったみたい」
『はぁ…っは、お゙ぇッ……ぅ゙、』
まだ吐き気は治まらなさそうだ。可哀想に。
「今そっち行くからね」
「大丈夫？」
「っだいじょうぶなわけ、ないでしょ……」
こちらに鋭い視線を送ってくる。
「やだそんなに怖い顔しやんで、僕が悪かった」
「……すみません」
「とりあえず今日は寝な、ちゃんと休んで」
「……はい」
言い包めたのは良いものの、明日からの実験はどうしようか。
ごご、と重たい音が鳴る。
体に伝わる振動で目が覚めた。
「タクヤくんおはよう！」
目の前に立つ快活な人間は……新しい実験施設の職員、らしい。
「タクヤくんお腹空いたよね、はい朝ごはんでーす！」
足元にお盆が置かれた。
「慌てなくていいからね、どうぞごゆっくり」
そう言って彼は出ていった。
食事はなんの差し障りもないものだった。
昨日のが嘘みたいだ。
美味しく食べ進め、触手を口に納めた。
「……ごちそうさまでした」
この触手が嫌いだ。
これ以外は人間なのに、これさえなきゃ僕はヒトになれたのに、これがあるから、ぼくは、僕は、
ふとした時に引きちぎってやりたくなる。
これだから出来損ないは。
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鮗(プロフ) - かいさん» 本当にありがとうございます……！！！リクエストにお応えするのが遅くなってしまって申し訳ありませんでした🥲🥲🥲これからも是非ご贔屓に……🙇🏻🙇🏻🙇🏻 (2月25日 21時) (
レス) id: 0628c0c007 (このIDを非表示/違反報告)
かい - izkm読まさせていただきました！！本当に最高です…ありがとうございました！ (2月25日 20時) (レス) id: d6f759f36a (このIDを非表示/違反報告)
鮗(プロフ) - えぇ！！ありがとうございます〜〜🤭🤭か……神なんてそんなそんな……そう言って頂けて嬉しい限りです！ リクエスト承知致しました！更新が遅くなってしまうと思いますが気長にお待ちくださると幸いです🙇🏻💦 (12月19日 18時) (レス) id: aca44d5e40 (このIDを非表示/違反報告)
野桜 いちご - 初コメ失礼します！お話最高です！！貴方は実は神だったり…？リクエストしてもいいですか？ymmtさんがizwさんにイタズラして、そのまま襲われるって言うのをやって欲しいです。これからも応援しています！体調に気をつけて頑張ってください！！ (12月17日 12時) (レス) id: c3f43ac855 (このIDを非表示/違反報告)
鮗(プロフ) - ふぇるさん» こちらこそありがとうございました☺️☺️ この曲はりりあ。さんの『浮気されたけどまだ好きって曲。』です。お役に立てば幸いです🙇🏻 (12月6日 20時) (レス) id: aca44d5e40 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鮗 | 作成日時：2023年7月31日 7時
